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【芸能・社会】

〈記者メモ〉藤井聡太七段の恩返し 中村太地七段とのドラマは序章

2019年8月27日 10時59分

藤井聡太七段

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 見事な恩返しだった。26日の王将戦2次予選3組準決勝で中村太地七段(31)に勝利した藤井聡太七段(17)だ。

 2017年に王座を獲得した中村七段は、将棋が強いだけでなく、棋界全体のことを考えられる広い視野と深い見識を併せ持つ逸材として知られる。早大政経学部在学中に論文コンクールで優秀な成績を収めて奨学金を授与されたほか、NHK「NEWS WEB」のレギュラーを務めたこともある。人柄も素晴らしく、藤井七段のことをデビュー前から気にかけてくれていた1人でもあった。

 思い起こすのは2015年12月。小学生名人戦の愛知県予選が刈谷市であったが、会場には当時奨励会三段で中学1年だった藤井七段と母裕子さんの姿もあった。審判として中村七段らが来ていたからだ。藤井七段にとっては16年4月の三段リーグ開幕まで半年近くブランクが開いてしまい、最も不安を感じていた時期。その藤井七段と裕子さんに中村七段は「大丈夫。いけます」と、心構えなどを具体的にアドバイスしていた。

 16年の春休み、すなわち三段リーグ開幕直前には、師匠の杉本昌隆八段(50)と2泊3日で東京遠征した藤井七段。この時も、新宿将棋センターで対局してくれた棋士の中に中村七段はいた。中村七段から受けた恩は大きい。杉本八段も「あの遠征は藤井にはまたとない勉強になりました」と振り返っている。

 2人のドラマは始まったばかり。故・米長邦雄永世棋聖門下の中村七段は師匠同様、将来の将棋界を背負って立つ器。これから指されるであろう多くの好局とともに、棋界隆盛のために2人が手を携えて果たすべき使命の大きさを思うと、ワクワクしてくる。(海老原秀夫)

 

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