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【芸能・社会】

中川翔子 自作漫画で自殺防止呼びかけ 著書「死ぬんじゃねーぞ!!」8・8発売

2019年7月3日 紙面から

著書「死ぬんじゃねーぞ!!」について話す中川翔子=東京都内で(福永忠敬撮影)

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 タレントの中川翔子(34)が8月8日に著書「『死ぬんじゃねーぞ!!』いじめられている君はゼッタイ悪くない」(文藝春秋)の発売が決まったことを本紙のインタビューで明かした。かつて自身も自殺を考えるほどいじめに苦しみながら、逃げ道として絵を描いたり歌を歌っていたりしたことが今、タレント活動を続ける上で欠かせない要素となった。悩んでいた日々が、未来に夢をかなえるための経験値集めになったという体験をもとに、自身が描いた漫画と文章でいじめや不登校、自殺防止を呼び掛ける。

 9月1日は、10代の学生の自殺が多くなる。死ぬか学校に行くかで悩んだ末、自ら命を絶ってしまうのだ。NHKのEテレ「ハートネットTV『#8月31日の夜に。』」に何度もゲスト出演している中川は、自身の体験も通じて、悩みを抱える学生たちの気持ちに寄り添える書籍を出すことを決意した。

 「先生たちもいじめのことを見て見ぬふりしたり、隠したりすることがいまだに普通にある。私もそういう体験があったので。『被害者、いじめられた人の方が悪い』なんて言う人もいるけど、そんなのありえないので、『絶対にあなたは悪くないよ』という言葉を形に残したかった」

 自身の体験や壮絶ないじめに苦しんだ18歳と19歳の女性への取材がベースとなっている。書籍化をする上で、まず絵をいっぱい入れようとして描き始めたら漫画の形になった。

 「私が見た景色を絵でも表現しているので、文章と補足し合っている感じです。心が少しでも柔らかくなるようなことが、押しつけじゃなくて見つけられたらと思って描きました」

 中川は中学生のころ、靴箱をボコボコにされた。“犯人”に仕返ししたところ、今度は靴がなくなった。先生に相談すると代わりの靴をもらったが、後日靴代を請求されて絶望し、不登校になった。母とも大げんかし、「もう死んでしまおう」と思ったことも2度あったという。

 「中学ではスクールカーストの制度が強すぎて…。先生に見て見ぬふりされたとかいろんなことがトラウマだったし、無駄だったと思い込んでいたんですが、そのとき心を守るために絵を描いたり歌を歌ったり、ゲームをしたりしていたことが未来のお仕事にめちゃくちゃ役に立った。子供たちにポケモンの歌を歌って届けられるとか、遠回りだったけど、想像を超えるようなうれしい形になっていて。あのとき、死ななくてよかった」

 中3のとき、一緒に絵を描いたりして普通に接してくれた「キムラ」という同級生の存在が何よりも心強かったという。

 「ボコボコの靴箱を見られるのが恥ずかしかったけど、キムラはそれについて何も言わないでいてくれた。言わないでくれることがどれだけ救いになったことか。ただ隣にいてくれる人を『隣(とな)る人』っていうらしいんですよ。悲しい、苦しい、死にたいで終わらない選択肢はいっぱいあるので、この1冊が悩みを抱える人たちにとっての“隣れる本”になればと思います」

 苦しんだ先にたどり着く輝かしき未来。それはきっとあなたにも−。(江川悠)

著書の一場面

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<スクールカースト> 生徒の間に自然発生する人気の度合いを表す序列をカースト制度のような身分制度になぞらえた表現として定着。上位層・中位層・下位層をそれぞれ「一軍・二軍・三軍」「A・B・C」などと呼ぶ。一般的に恋愛経験が豊富、容姿が良い、ヤンキーやギャルであるなどが優位となり、いわゆるオタクは下位に位置付けられることが多く、下位のグループほどいじめが発生しやすい。

 

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