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【ドラニュース】

巨人にあって中日に無いもの…『1球で行く勇気』与田監督が語る元々大ファンだった“燃える相手”の強さ

2020年2月20日 紙面から

巨人−中日 9回裏、藤嶋のワンバウンド投球を捕ろうとする加藤=沖縄セルラースタジアム那覇で(黒田淳一撮影)

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◇龍の背に乗って <キャンプ編>

 試合後に番記者をあわてさせた怒りの練習も、与田監督の巨人戦への思いの強さを知っていた僕に驚きはなかった。以下、与田監督のコメントはすべて試合前のものである。

 「燃えるよねえ。あのオレンジ色のユニホームを見ると。元が大の巨人ファンだっただけにね。憎いとかじゃなく、強いチームを倒したい。その思いが強いから」

 北九州で生まれ、千葉県で育った少年にとって、野球といえば巨人だった。ただし好きだったのは「高校まで」。それ以降は巨人か、それ以外かから野球の分類が変わった。「プロか、プロじゃないか」。プロを目指し、夢をかなえた。

 新監督として昨季は11勝13敗1分け。感想は「やはり強かった」。どこが? 長打力が半端ない、補強がえげつない…。そんなことを愚痴る人ではない。

 「同じ無死一塁でも、こちらはサインを出して1球でなかなかいけないけど、向こうは少しのファンブルで次の塁を奪う。そうすると、次の内野ゴロが併殺と進塁打に分かれてしまう。そうして2死から点を取られる。やはりその1球で行く勇気が大切になってくると思うんだ」

 まさしくその通りのことが起こった。9回、無死一、二塁。藤嶋のワンバウンドのフォークを加藤は体の前に落として止めた。その1球で、二走の湯浅は三塁に走った。刺されれば暴走。しかし、3年目の期待株は、間一髪で好走塁にしてみせた。加藤は「止めた」と思い、気が緩んだ。だから反応が「ワンテンポ遅れた」。この1球で心が揺れ、今度はフォークが股間を抜けていき、湯浅が三塁から生還した。

 安打と凡打に天と地の差がある2死三塁。中日は4回に凡打に終わったが、巨人は2回の石川、6回のパーラといずれも適時打が出た。これも与田監督の言う「この1球」。そこに年俸や補強費は関係ない。宿敵との前哨戦は1度きり。「燃える相手」に次は勝つ。

(渋谷真)

 

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