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【ドラニュース】

小笠原、復活のシーズンを語る 「自分を俯瞰して見ることができた」

2019年11月11日 紙面から

練習中に明るい表情を見せる小笠原=北谷球場で(黒田淳一撮影)

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 沖縄・北谷での秋季キャンプに参加している中日・小笠原慎之介投手(22)が10日、本紙のインタビューに応じた。左肘手術、左肩痛を乗り越えた左腕。復活への苦悩と心の支えとなった松坂との日々、さらに5年目を迎える来季への思いを語った。 (聞き手・長森謙介)

 −今季を振り返って

 「思うようにはいかなかったシーズンでしたけど、結果的には勝ち越して終われたことはプラスにとらえています。過去は全て負け越してましたし、貯金をつくって終われたのはプロに入って初めて。登板数は少ないし、悪いところはありましたけど、いい形で終えられたかなと思います」

 −過去3年と比べて変わったと思えるところは

 「余裕を持てたところでしょうか。過去3年と今年だとマウンド上での表情が全然違うはずです。簡単に言えば、去年までは『ストライクを投げないといけない』と思っていた自分がいました。でも今年は3ボールからでも勝負できた。自分、打者、状況を俯瞰(ふかん)して見ることができた分、楽に投げられましたね。いつもなら3ボールになった瞬間に『四球出したらどうしよう』とか頭によぎりましたけど、今年は『四球でもいいか』と割り切って自分の中で処理できた。その反面、技術面はまだまだだと感じました」

 −昨年9月に左肘の手術を受け、今年はリハビリからのスタートだった。どんな心境だったのか

 「当初は今年は投げられなくてもいいか、というやや後ろ向きな気持ちにはなってしまいましたね。計画は立てていましたけど思い通りにいかないことが多かったので。計画も大事ですけど、日々の積み重ねも大事。紙には計画はあるけど自分の中にはなかった。だからマスコミの方にも状態や予定を聞かれても『(計画は)ないです』と答えてました。自分にも言い聞かせていたんです。『一日一日の積み重ね』って。発信しないと自分でも気付かないので」

 −春先は前進しては後退の繰り返しだった

 「2月の中旬に術後初めてブルペンで捕手を座らせて投げたときに、左肩に違和感を覚えました。そのときは少し出遅れるな、くらい。沖縄に来るとき体重を97キロから91キロまで落として来て肩を痛めてしまった。暖かい中だったし、これはトレーニングして体を変えるしかない。我慢しないと、と思いました。でも4月ごろ名古屋に帰ってきてからもう一度左肩を痛めた。あれはこたえました。『これでやったらもう終わりだぞ』と。そこからは腕が振れなくて探り探り。リミッターを外せませんでした」

 −光が差し込んだのは5月ごろ。松坂とのキャッチボールがきっかけだった

 「コンディショニング担当の北野さんに提案してもらいました。そこからですね。春季キャンプ中にLINEの相談もしてたので話を聞ける準備はできてました。でもまずは松坂さんがどういうイメージでキャッチボールしているのかを知らないといけない。実際に見て『どこを意識しているんだろう』って観察してから質問していきました。そのうち1日1個は質問できるようになりました」

 −復帰へのきっかけになるアドバイスは

 「一番頭に残ってるのは右足がついてから投げること。肩を痛めた人は痛くないように胸の張りをなくして、足をつくと同時に投げてしまいます。それを我慢して投げないとボールも強くいかないよ、と松坂さんに言われました。それから腕を体の近くまで持ってこないと肩や肘を痛めてしまうとも。実際に松坂さんも腕の収まりがいい日はすごくいい球を投げていましたから」

 −5月から好転した状態だが、思い切り腕が振れるようになったのはいつから

 「『なんかいけそうだな』って感じたのは甲子園です(7月26日、ウエスタン・リーグの阪神戦)。それまではまだ怖がってるなという感じでしたけど、断ち切るきっかけになりました。昇格してからの最初の2試合もまだ探り探りでしたけど、初勝利した甲子園(8月28日の阪神戦)でようやく腕が振れた。きっかけをつかんだのも投げられるようになったのも甲子園でしたね」

 −手応えを宿してシーズンを終えた中、10月4日に松坂が退団

 「まずは寂しいなという感情でしたね。来年もいてくれると思っていた自分がいたので。でも同時に『これからは周りに頼らずに自分でやっていかないといけないんだよ』と野球の神様に言われた気がしました。ちょうど誕生日(10月8日)が近かったので」

 

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