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【ドラニュース】

【龍の背に乗って】周平の出塁で「ふと感じた」走塁用手袋

2019年8月21日 紙面から

6回裏、左前打で出塁した高橋は塁上で手袋を触る。左は工藤コーチ(高岡辰伍撮影)

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 6回、復帰後初の本拠地で安打を打った高橋を見て、ふと思った。あの試合も高橋は左前打を放ち、一、二塁の一塁走者だった…。

 7月16日の阪神戦(ナゴヤドーム)。勝ち越しの適時打を打った直後だった。外角に外し、ベースから離れて守っていたはずの一塁に、スルスルと陽川が入っていた。サインプレーだと気付いたが、時すでに遅し。捕手の梅野からの送球は絶望的なタイミングだった。アウトになるのは仕方ない。痛かったのは、帰塁の際に右手小指の靱帯(じんたい)を断裂したことだ。それでも1カ月後に彼がグラウンドに立っているのは、医師からの手術勧告を拒み、保存療法を選択したからだ。

 あるいは主力の離脱は防げたかもしれない。あのプレーも含め、7月までの高橋は出塁後に両手袋を外していた。この日は違う。痛めた小指に防具を装着し、左手の手袋を外し、手で握っていた。とっさの帰塁でも手が「パー」にならず「グー」でスライディングできるからだ。

 この日、出塁した選手の両手を観察した。巨人の全員と中日の3人は手袋をし、福田、ビシエド、平田(代走)が素手。大島は左の手袋を右手で握っていた。走塁用の手袋をつける目的は、もちろん故障予防にある。だからこそ、高橋のケガについて球団の一部には「悔やまれる」という声が出た。右手に手袋を握らせておけば…。たかが一つのアウトのために、主力打者が1カ月チームを離れることになったからだ。

 手術拒否でもわかるように、高橋は見た目より強情で、熱い男だ。今回は周囲の説得に折れたが「変わる必要はないと思っています」と、防具と手袋は一時的な措置という認識のようだ。素手だったのがケガの理由ではない−。この熱さが彼を支える要素だが、その一方で工藤外野守備走塁コーチはこう言った。「(死球で先発を外れている)平田もそうですが、離れられては困る選手です」。全力プレーと故障しないこと。相反する命題の両立は難しい…。

(渋谷真)

 

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