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【コラム 米山みどりのゴルフの素】

リスクは避けて スコアを縮めることだけ考える

2013年4月4日 紙面から

新企画スタートで気合が入る米山みどり

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 こんにちは、米山みどりです。1998年にプロテストに合格し、2011年まで12年間、女子プロゴルファーとして戦ってきました。ツアー優勝もできたし、時には予選落ちして眠れぬ夜を過ごしたこともあります。実は現役時代から、レッスンをやってくれないかという声をかけていただいていたのですが、プレーに集中するため、断ってきました。引退して2年たちます。ゴルフを教えるなんておこがましいのですが、このレッスンを通して、ゴルフの楽しさやおもしろさを、少しでもたくさん感じていただけたらと思っています。よろしくお願いいたします。

(1)ドライバーなくてもいい

 さあ、さっそくレッスンを始めましょう。記念すべき第1回は「ゴルフについて」です。ゴルフに対する私なりの基本的な考え方を話します。ちょっと堅い話になりますが、我慢して読んでください。

 わたしが生きてきたプロの世界は、結果がすべてです。いかに少ない打数でラウンドするか。それだけを真剣に考え、プレーします。ゴルフのルールの中で、何をしてもいいから、とにかくスコアをアップする。ティーショットではドライバーを持たなければいけないなんて考えるプロはいません。ドライバーでしかバーディーがとれないからドライバーを持つんであって、3番ウッドでバーディーが取れるなら迷いなく3番を持ちます。フェアウエーに打てる確率が、それだけ上がりますから。飛べば飛ぶだけボールは散らかります。それはプロもアマも同じ。リスクをどうやったら回避できるか。それを常に考えながら、ラウンドします。これがプロの心構えです。

(2)ミスしても結果オーライ

 仮にアイアンを打ったら、シャンク(ボールがシャフトやフェースの根元に当たってしまうこと)してしまいました。でもこれがたまたま打球方向に木があり、それに跳ね返ってフェアウエーに出ました。アマチュアゴルファーは、ミスショットに首を振るかもしれません。でも、わたしなら大喜びです。それを表情には出しませんが。極端に言えば、結果がよければ経過はどうでもいいのです。この思考が、プロとアマの差なんです。

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(3)ラウンド中 変えるなスイング

 アマチュアゴルファーは、スコアがよくなかったら、その原因をスイングの責任にします。ラウンド中にトップの位置を変えたり、急にグリップを変える人もいます。ハンドファーストをハンドレートにしてみたり。そんなことをしたら、リズムが悪くなり、さらにひどいことになるだけです。

 プロは基本的にスイングの責任にしません。なぜならスイングはそう簡単に直せないからです。例えばクラブのプレーン(クラブの軌道)を2センチアップライトにするとか、2センチフラットにするのでも、大変な努力が必要になります。だからスイング改造はオフの間に集中してやります。

 ラウンド中にミスが出ても、それを受け入れ、その球で勝負をしたほうがいい結果が出ます。スライスならスライスをさせたままリズムよく、ゆっくりと振り切ることを考えてください。

(4)完成度をまず高めて

 アマチュアの方がスイングの改造をしようなんて、実は考えないほうがいいのです。しかもたったひとりで、ティーチングプロもつけずにスイングを我流で変えるなんて、コンパスを持たずに大海原に乗り出すようなものです。それより今のスイングを土台に完成度を高めていったほうが現実的です。プロのスイングが美しいのは、テークバックからフィニッシュまで、よどみなく振り切っているから美しく見えるのです。美しさを目指してスイングをつくっているわけではありません。こう考えてください。スイングはあくまで結果。目指すものではありません。それよりもスコアを縮めましょう。その方がゴルフは絶対に楽しくなります。

◆アップライトスイングとフラットスイング 

 スイングの軌道が縦に近い円を描くのがアップライト、斜めに角度がつくのがフラット。体の大きな人はアップライトになり、小さな人はフラットなスイングになる。また、SWなどの短いシャフトはアップライトになり、ドライバーなどの長いシャフトのクラブはフラットなスイングになる。描く軌道はどれもだ円にならなければならない。アップライトなスイングの方が位置エネルギーが大きい分、飛ぶといわれている。

次回はクラブのセッティング法

 スイングを美しくするよりも、もっと大切な、スコアに直結するものがたくさんあります。それをこれからこのレッスンで説明していきます。まずはクラブセッティングです。ゴルフは道具を使ってやるスポーツです。クラブ、手袋、ボールなどがいかにスコアに直結するか、プロがどれほど大事にしているかを「即効レッスン」で教えていきます。そして「ゴルフの素」ではグリップと構えについてをじっくりやりましょう。

米山みどり(よねやま・みどり) 1976(昭和51)年5月9日、愛知県豊橋市出身の36歳。160センチ、58キロ。小学校では剣道で5、6年全国大会優勝。ゴルフは13歳から始め、1995年に日本女子アマで優勝。愛大を中退し、1998年にプロテスト合格。1999年のフジサンケイレディスクラシックで初優勝。ツアー通算7勝。引退した2011年シーズンまで13年間シードを確保した。

取材協力 ゴルフヴィラ ローラン 愛知県豊橋市下地町字前田4−1 電話0532(52)8021

●パッと教えて

Q:短いアイアンはうまく打てるのですが、シャフトが長くなると、体が開くのを我慢できず、スライスになってしまいます。どうしたら体の開きを我慢できるのでしょうか? (M・I)

A:体を回転させなくてはボールは飛びません。体が開くというとすごく悪いイメージになりますが、回転だと思えば、悪いことではないのです。つまり、体が開くのが悪いのではなく、体の回転にヘッドの動きが追いついていないことがスライスの原因なのです。いわゆる振り遅れですね。ボディーターンを意識しすぎる人に多く見られる傾向です。スイングの目的はボールを狙ったところに飛ばすこと。体を早く回さなければいけないという意識を捨ててください。体はゆっくり回してもちゃんと飛びます。それで振り遅れも防げます。それでもスライスするときはインパクトの時にヘッドが開いているからです。ヘッドの向きも考えてスイングをしてください。

■みなさんの質問を募集しています。「飛ばない」「スライスしてしまう」「だふる」「砂を見るのもいや」などなど。米山みどりさんがプロで培ったノウハウで、あなたの悩みを解決します。メールアドレスはspo-golf@chunichi.co.jp FAXは052-231-0628

(毎週木曜日の紙面に掲載。紙面では他に「即効!!レッスン」と「お手軽エクササイズ」も掲載しています。)

 

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