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【田村尚之のロジカルゴルフ】

常にリスク背負うと心のスタミナ切れる 1打目は安全に ブラインドホールのマネジメント

2018年2月22日 紙面から

 今週はブラインドホールの攻め方のレッスンです。攻めるのか、安全策か、大きめのクラブで打つか、小さめのクラブでフルスイングをするのか。田村流コースマネジメントの極意を聞きました。 (取材・構成 青山卓司)

大たたきを避ける

14番の左ドッグレッグのホール。安全策を取って、右から攻めていく

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 三重県いなべ市にある涼仙ゴルフ倶楽部の14番は413ヤードのパー4です。コースは左に曲線を描く、いわゆる左ドッグレッグのブラインドホールになります。

 200ヤードほど先から左に曲がっているため、ロングヒッターならついショートカットをして左に打ちたくなるレイアウトになっています。でも、私は安全に右の広いフェアウエーを狙うことを勧めます。理由は2つ。まずナイスショットをしないとショートカットができないこと。仮にナイスショットをしても、曲がりきったところに見える木がじゃまをして、2打目が打ちにくくなる可能性があります。さらにミスショットをして左にひっかけたら、木に当たって、林に入ってしまう可能性が高いからです。

 ゴルフは時にはリスクを承知で勝負をかけなければいけないことがあります。どうしてもバーディーを取らなければ勝てないようなケースです。でも、プロなら3日間とか4日間、アマチュアでも18ホールという長丁場を戦います。常にリスクを背負いながらするゴルフでは、スタミナがもちません。特に心のスタミナが切れてしまいます。できる限り安全なゴルフをして、大たたきを避けることが、マネジメントの第1歩です。ここは無理せず正面のバンカー方向を狙えば、広い場所を使えます。特にティーショットは安全に打っていくことはゴルフをする上で特に大切です。

 (田村プロがドライバーショットをした。ボールは少しつかまりすぎて左方向に飛んでいった)

 これはまあまあのショットです。フェアウエー右寄りを狙ったから、多少左に行っても、ボールはフェアウエーのほぼ真ん中にあるはずです。2打目も打ちやすい場所です。でもショートカットを狙って、左めを狙っていったら、木に当たって、林に入っていったかもしれません。そうしたら、このホールで大たたきをしていた可能性もあります。ナイスショットがOBになったり、とんでもないところに打ち込んだりすることがゴルフにはあります。マネジメントとは、そんな事態を避け、ナイスショットがちゃんと報われるようにプレーすることなんです。

2打目は残り160ヤード

 (2打目地点は、ピンまで160ヤード。少し打ち上げのフォローの風)

 非常にクラブ選択に迷う状況です。160ヤードなら、わたしは6番アイアンです。でも打ち上げがあるから162か3ヤードを打ちたい。風はフォローといっても、真冬ですから空気はキンキンに冷えています。だから夏に比べると距離は落ちるはずです。選択肢としては(1)「届かなくてもいいから6番アイアンを持つ」。特にグリーンが受けているからピンの上にはつけたくありません(2)「大きめのクラブを持って、ピンを狙う」。この2つです。正解はありません。どちらでもいいのです。自分がどんなゴルフをしたいかで決めてください。

少し左足を引くと、それだけでトップがコンパクトになって飛距離が落ちる

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 私は常にピンを狙っていきたいから、170ヤードの飛距離が出る5番アイアンにします。ただし保険をかけます。飛びすぎないようにトップをコンパクトにするのです。具体的には、いつものスタンスから左足だけを少し引いて、オープンに構えます。これだけでトップが小さくなります。あとはいつものように振るだけ。

5〜6ヤード落とせる

 飛距離の落とし方はほかにもあります。短く持つとか、ゆっくり振るとかですね。けれど短く持つとクラブのバランスが変わってしまうので、わたしはほとんどしません。ゆっくり振るというのも、スイングがゆるんでしまうので、これも勧めません。自然にトップがコンパクトになるように、左足を引いてオープンにして、上体はいつものままで振れば、それだけで距離が少し(この場合5〜6ヤードほど)落とすことができるのです。打ってみましょう。

 (ボールは予想以上に飛距離が出ず、花道に落ちて転がってグリーンに乗った)

 寒くて、予想より飛びませんでした。でもあのボール位置ならパーは十分に取れます。距離は少し残りましたが、ラインは上りのラインだから思い切って打てます。安全だけでもだめ。攻めるだけでもだめ。そのメリハリをどうつけるか。それもゴルフの楽しみの1つです。

 <田村尚之(たむら・なおゆき)> 1964(昭和39)年6月24日生まれ、広島県廿日市市出身の53歳。172センチ、65キロ。ゴルフが趣味だった父の影響で3歳から始める。修道中では関西ジュニア優勝。修道高を経て、東京理科大卒。マツダに就職し、本格的にゴルフ競技を再開。2001年に鉄工関連の会社に転職。07年日本アマ準優勝。13年のプロテストに合格し、14年からシニアツアーメンバーとなる。16年富士フイルムシニアチャンピオンシップでツアー初勝利を飾った。

 取材協力 涼仙ゴルフ倶楽部(三重県いなべ市員弁町東一色2796)(電)0594(74)5110

(毎週木曜日の紙面に掲載。紙面では他に「ドクター湯浅のスポーツサイエンス」も掲載しています。)

 

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