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【田村尚之のロジカルゴルフ】

ボールと体の関係性 常に同じにする 正しい向きより大切な感覚 打たない練習で養える

2017年7月27日 紙面から

 田村尚之プロは、実は「最強アマ」と呼ばれていたころから、練習時間の少なさで、有名だった。「寒い冬の時期は練習場にいかない」とも公言していた。プロになった今も、練習時間は他のプロに比べると、やっぱり少ない。その理由は「練習はしてます。ただし、ボールを打つだけがゴルフの練習ではないですよ」。そのココロは−。

正しく打てる構え

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 私はアマチュア時代から、あまり練習場に行かないゴルファーでした。サラリーマンとして、ちゃんと働いていましたので、物理的に時間がなかったのが理由の1つ。そしてもう1つは、練習場でボールを打つだけがゴルフの練習ではないと思っていたからです。

 だからスポーツジムには忙しい時でも、できる限り通って、体幹を鍛えていました。ボールを打つ練習は少なかったかもしれませんが、ストレッチなどで関節回りや肩甲骨回りの柔軟性を高めるような運動は熱心にしてきたつもりです。

 アマチュアゴルファーの多くが誤解しているのですが、まずどれだけボールをたくさん打っても、その打ち方が悪かったら、申し訳ないのですが、ゴルフはいつまでたっても上手になりません。そしてもう1つ、アマチュアゴルファーの多くは、正しく向くことばかりを気にして、ボールを正しく打てるような構えをおろそかにしています。

 極端な話、どんなに正しくアライメント(体の向き)ができても、ボールの位置が正しくなかったら、ナイスショットの可能性はその時点でなくなります。最も大切なのは、体の向きではなく、ボールと体の関係性なのです。正しく向いても、フックをしてOBにしたり、スライスがかかってOBになったりした経験、ありませんか?

本番は錯覚おきる

2本のクラブがT字になるようにして、ボールがスタンスの中心になるように構える

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 まずどのように構えても、ボールと体の関係性が常に同じであるようにすること。私はその感覚を磨く練習をしてきました。特に本番になると、ティーグラウンドの向いている方向だったり、ヤード表示板の向いている方向だったり、ゴルファーに錯覚をおこさせるような要素がたくさんあります。どんな方向に向いていても、ボールと体の位置は常に同じであるように構えることが、練習場よりもさらに難しくなるからです。

 ボールと体の関係性をひと言で表すなら、製図などで円を描く時に使うコンパスだと思ってください。ボールはスタンスのほぼ真ん中にあるように構えます。その後ろにクラブを置くから、クラブフェースの位置は、スタンスの真ん中より少し右にあります。そしてシャフトと地面は常に90度になっていること。体の向きを変える時も、ボールを中心に円を描くように回ります。コンパスでいうと、円の中心にボールがありシャフトがボールの後ろにあります。シャフトは常に地面とは90度になるように構える。どの方向を向いても、円の中心はボールです。これが私が言うナイスショットが打てる構えです。これが崩れたら、どんなに正しい方向を向いていても、ナイスショットはできません。そしてラウンド中、このボールと体の正しい関係性を保つことって、本当に難しいのです。

 だから常にボールと正しい関係性が保っていられるかどうかを、チェックするのです。優先順位で言うと方向性はその次です。私の経験から言うと、向きが正しくないことから起きるミスショットよりも、ボールに対して正しく構えられないことで起きるミスの方がはるかに多いのです。特にアマチュアゴルファーはそうです。向いた方向に真っすぐ飛ぶような、ナイスショットが打てれば、多少、向きが間違っていても、致命的なミスにはなりません。でも、フックが出たり、スライスが出ると、スコアはとたんに崩れます。優先順位、大事ですよ。

 練習場で打つ時は、わざとマットの向きではない方向を向き、構えてみる。正しく構え、打ってみる。そしてボールの方向と弾道を確かめる。その繰り返しです。

 まずは正しく構えられるかを確認するのです。もっと言えば、ボールは打たなくても構いません。構えるだけなら、家の中でもできますからね。

 ▼田村尚之(たむら・なおゆき) 1964(昭和39)年6月24日生まれ、広島県廿日市市出身の53歳。172センチ、65キロ。ゴルフが趣味だった父の影響で3歳から始める。修道中では関西ジュニア優勝。修道高を経て、東京理科大卒。マツダに就職し、本格的にゴルフ競技を再開。2001年に鉄工関連の会社に転職。07年日本アマ準優勝。13年のプロテストに合格し、14年からシニアツアーメンバーとなる。16年富士フイルムシニアチャンピオンシップでツアー初勝利を飾った。

 取材協力 森永高滝カントリー倶楽部(千葉県市原市古敷谷1919)(電)0436(96)1351

(毎週木曜日の紙面に掲載。)

 

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