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【田村尚之のロジカルゴルフ】

田村式スイングは「美しく」よりも「正しく」

2017年5月11日 紙面から

 田村式スイングの重要なポイントの1つに、ボールとグリップの位置がある。ボールは基本的にスタンスの真ん中の奥。そしてグリップ位置はその後ろにくるように構える。「これじゃあ窮屈で打てない」と感じるあなた。それでいいんです。窮屈に感じること、気持ちよく振らないことが、田村式スイングの大切なポイントです。

  (構成 青山卓司)

(1)右足かかとの延長線にボールがある構えと違って、右肩の位置が比較的フラットなことがよくわかる。 (2)グリップがボールの後ろにあれば、肩、胸、腰、膝のラインがすべて地面と平行になる。これでこまのように回転がしやすくなる。 (3)後ろから見ても、右肩が出ていないことがわかる。

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ボール左→体開く

 わたしのゴルフの基本は、「正しく振る」です。美しく振るのではなく、正しく振ることが、真っすぐにボールを飛ばす秘訣だと考えています。だからボールの位置はドライバーでもスタンスの真ん中にくるようにします。「ドライバーを振る時は、ボールは左足かかとの延長線上にくるように置け」というのが、一般的な常識です。いつからそうなったのかは知りません。でも、クラブがここまで進化しているのに、なぜ、大昔からある常識がいつまでも通用するのでしょうか。

 かつての小さくて、重いヘッドなら、ボールが左にあっても、ヘッドが返って真っすぐに飛ばせました。でも、これだけヘッドが軽くて、大きくなったら、もうヘッドは返りません。開いたヘッドは開いたままボールに当たります。これがスライスする理由です。ましてやボールがスタンスの左側にあったら、右肩を出さずにボールを打つことは不可能に近いのです。なぜならば、ゴルフでは右手は左手より下になるように握りますから。右肩が出るということは体が開くということです。だからスイングプレーンはカット軌道になります。カット軌道でなおかつフェースが開いていたら、もうスライスしかでないと言ってもいいでしょう。それを嫌って、両腕をこねれば、今度はチーピンになります。

グリップさらに右

 アマチュアゴルファーの多くがスライスに悩み、次にチーピンに悩むのは、これが理由です。正しい構えとは右肩が出ない構え、そしてクラブフェースがボールを90度でインパクトできる構えなのです。

 そのためにはボールをスタンスの真ん中に来るようにして、グリップを右に寄せます。ボールよりもさらに右にくるように構えてください。

 これで肩、胸、腰、膝、スタンスのすべてを平行にすることができます。これでボールを90度の角度で打つ準備ができるのです。

 「これでは窮屈で振れない」と思う方がいると思います。それでいいんです。窮屈感を持ってください。窮屈に感じて、そのまま振ったら、ボールがいつもより右にあるから詰まったような打ち方にもなります。それが正解なのです。どんどん詰まってください。詰まった打ち方になっても、ボールはたぶん真っすぐにいくと思います。正しい打ち方をしているからです。

 スライスに悩む方の多くは、スイングプレーンがカット軌道になっています。カット軌道で振れば、ボールはスライスします。その一方で、カット軌道って、もともと振りやすいんです。ヘッドの通り道が体の左側にありますから。気持ちよく振れるのはそのためです。だからみんな気持ちよく、ビュンビュンとカット軌道で振ってますよね。それを正しい構えで正しいスイングにするとどう感じるか。それが窮屈で詰まった打ち方なのです。

右足かかとにボールを置くと、右肩が出てカット軌道のスイングプレーンになる。窮屈に詰まった感じで振るのが正しい

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正しく振れた証拠

 「窮屈で、詰まった」スイングは、正しく振れている証拠なのです。だからわたしは、アマチュアのみなさんにアドバイスをする時は「どんどん窮屈に感じてください。どんどん詰まってください」と言っています。このスイングで振り込んでいくうちに、窮屈感はなくなっていきます。こまのように回ることができれば、フェースのスイートスポットで打つこともできるようになります。

  ▼田村尚之(たむら・なおゆき) 1964(昭和39)年6月24日生まれ、広島県廿日市市出身の52歳。172センチ、65キロ。ゴルフが趣味だった父の影響で3歳から始める。修道中では関西ジュニア優勝。修道高を経て、東京理科大卒。マツダに就職し、本格的にゴルフ競技を再開。2001年に鉄工関連の会社に転職。07年日本アマ準優勝。13年のプロテストに合格し、14年からシニアツアーメンバーとなる。16年富士フイルムシニアチャンピオンシップでツアー初勝利を飾った。

 取材協力 ムーンレイクゴルフクラブ市原コース(千葉県市原市新生603)(電)0436(37)8855

(毎週木曜日の紙面に掲載。)

 

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