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【佐藤信人のスイング処方箋】

2019年1月1日から施行 主な改正点を紹介します 新ルールは「分かりやすく」「より楽しく」

2018年12月27日 紙面から

 大幅に改正されたゴルフの新ルールが、いよいよ来年1月1日から施行されます。競技人口の拡大を目指し「ルールの簡素化」「速やかなプレー」に軸足を置く改革。小難しいルールを排除し、プロ・アマ問わず、より分かりやすく、より楽しくプレーできるようになります。今回は特別編として、佐藤信人プロと主な改正点を紹介します。 (取材・構成 末松茂永)

名称も変わります

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 コース内は5つのエリアに分けられます。それに伴い、名称もティーグラウンドは「ティーエリア」、スルーザグリーンは「ジェネラルエリア」、ウオーターハザードは「ペナルティーエリア」とそれぞれ変更されます。ペナルティーエリアは水域以外の林やブッシュ、崖などの区域にも設定できます。エリア内ではクラブのソール、ルースインペディメントの除去ができるようになります。

プレーの時間短縮に

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 傾斜地でドロップすると球が所定エリア外へ転がり、やり直すことがたびたびありました。ドロップが低くなるとそういったケースが減るので、プレーの時間短縮につながると思います。バンカー内は目玉になることも多く、プレーヤーに恩恵のある改正でしょう。その昔はドロップの場所をプレーヤーが意図的に決められないよう、背中越しにドロップしていた時代もありました。

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 これまで歩測していた時間を短縮する狙いです。ただ、米下部ツアーで試験的に導入したところ、はっきりとした時間短縮の確証が得られなかったようです。プロはピンまでの距離だけでなく、バンカーまでの距離、ピン奥のグリーンエッジまでの距離などと気になるところがたくさんあるからでしょう。国内レギュラーツアーでもまだ測定器の使用を認めていません。

2罰打を加える

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 アンプレアブルを宣言した救済措置に新たな選択肢を追加。2罰打を加えると、球とホール(カップ)を結ぶ線上に定めた基点から1クラブレングス内にドロップして、プレーできるようになります。これまではいずれも1罰打によるバンカー内での救済、または前のショット位置から打ち直しの選択肢しかありませんでした。バンカーの苦手な人には吉報かもしれません。プロの試合でもピンまで50ヤード、その間に池があるような状況では新ルール適用のケースが見られるかもしれません。

ピン立ててパット バンカーの枯れ葉除去

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 ◆他の主なルール改正 ※()内は現行ルール

 ■球を探す時間は5分から3分に短縮。

 ■グリーン上でスパイクマークなどの損傷箇所が修理できる。ただし、自然にできた凹凸は修復できない。(ホールの埋跡、ボールマークに限り修理できる)

 ■グリーン内でピンを立てたままパットができる=写真。(ピンに当たると2罰打)

 ■グリーン上で拾い上げ、元の位置にリプレースした球が動いた場合、その原因が何であれ元の位置に戻す。(リプレースした球が動いたら、罰なしに止まった地点からプレー)

 ■ストローク中に2度打ちしても無罰。(2度打ちは1罰打)

 ■バンカー内のルースインペディメント(木の葉、枝、石など)を取り除ける=写真。ただし球が動くと1罰打を受ける。(ルースインペディメントを取り除くと2罰打)

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 ■打球が自分に当たっても同伴者、カート、同伴者の用具に当たっても無罰。(誰が原因、何が原因なのかなどによって罰則が違い、複雑)

 ■準備ができた人から打つのを推奨。ただし、観客やテレビカメラが見守るプロの試合は、次に誰が打つのかを分かりやすくする必要があるため、従来通りに遠い人から打つ慣習が継続される可能性が高い。

【担当記者のなるほど!】

偶発的な罰が廃止に…改正はプレーヤー目線

 ラグビーのルールは、毎年のように改正されます。狙いは選手の安全確保とプレーのスピーディー化。「見て楽しい競技」を求める観客を意識した改革ともいえます。ゴルフの新ルールはプレーヤー目線での改正です。偶発的に起きてしまった罰の多くが廃止されます。2度打ちがいい例です。新ルールを知るとゴルフがもっと楽しくなるはず。新年は新ルール談議で盛り上がってみてはいかがでしょうか。 (す)

 ▼佐藤信人(さとう・のぶひと) 1970(昭和45)年3月12日生まれ、千葉県習志野市出身の48歳。179センチ、75キロのドローヒッター。幼少期に父親の影響でゴルフを始め、中学3年ごろから本格的に取り組む。高校卒業後は渡米し陸軍士官学校、ネバダ州立大で学び、1993年にプロテスト合格。97年にツアー初優勝し、国内メジャー3勝を含むツアー9勝。海外メジャーにも出場。現在はゴルフ解説者としてテレビや雑誌の仕事のほか、男子ツアーのコースセッティングに携わる。

 取材協力 涼仙ゴルフ倶楽部(三重県いなべ市員弁町東一色2796)(電)0594(74)5110

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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