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【佐藤信人のスイング処方箋】

球をつかまえる感覚 フック打って養おう

2018年12月13日 紙面から

 今週はスライスに悩む人を対象としたレッスンです。右に曲がる球を直そうとすればするほど、スライスがさらにひどくなったという人は多いと思います。そんな人に佐藤信人プロはフックを意図的に打つよう指導しているそうです。その理由とは−。 (取材・構成 末松茂永)

スタンスと体は右に向け、クラブフェースは目標方向の落下地点に合わせる (右)スタンス通りに振り抜くと球は右に出て左に曲がる

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左より右向こう

 今回のレッスンは「ドローヒッターになれ」という話ではありません。フックを打って、球をつかまえる感覚を体感するのが目的です。多くのアマチュアは、球をつかまえられないスライスで悩んでいます。球をつかまえる感触を知り、少しでも悩みの解決に役立ててもらえればと思います。

 スライスとは、カット軌道で打つことにより、右打ちの場合は弧を描いて右に曲がる球筋です。スライスを打つ人が陥りやすいのは、右に曲がるのを嫌がってさらに左を向き、そしてさらに大きなスライスを打つ悪循環です。スライスの改善には、左を向いてはいけません。むしろ右を向いてでもいいので、球を右に出して左に曲げる感覚を覚えましょう。

 卓球やテニスで相手に打ち返す時、ラケットの面が上を向いていると球がフワーッと上に飛んでいきます。相手サイドに強い球を打ち返そうとしたら、少しでも面を下に向けて打つと思います。ゴルフも似ています。クラブフェースが上を向く、開いた状態で球に当たるとスライスになります。直進性の強い球を打つのなら、フェース面を少し下に向けながら振り下ろす感覚が必要です。

目標へかぶせる

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 では、フックの打ち方を紹介します。アドレスは球の打ち出したい方向に構えます。クラブフェースは、目標とする球の落下地点に合わせてください。右打ちの場合、右に打ち出したいので体は右に向けます。球の落下地点はそれよりも左になるので、フェースをかぶせ(閉じ)てその方向に合わせてください。これでアドレスは完成です。あとは球が右から左に曲がるイメージを持って、体が向いているスタンス、アドレス通りに振りましょう。

感触気持ちいい

このグリップの状態を変えずに、フェースだけをスタンスの向きに合わせるとフックグリップになる

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 スライスで悩んでいる人は、球をつかまえる感触をたくさん味わってください。普段のレッスンでも、球をつかまえられない人には、このインテンショナル(意図的な)フックを繰り返し打ってもらいます。球をつかまえる感触は気持ちがいいので、「何か、いいな」と思ってもらえるはずです。コースで大きく曲げるショットはなかなかできませんが、練習場で大きく左に曲げるショットを打ってみてください。

 グリップについて言いますと、このフェースをかぶせて持ったグリップの状態を持ち直さずに、フェースの向きだけをアドレスと同じ方向に変えると「ストロンググリップ」、または「フックグリップ」と呼ばれる形になります。スライスで悩む人にはとても違和感を覚える握りですが、スライスの改善につながります。

【担当記者のなるほど!】

スライス直した友人がまさかの嘆き節!?

 ラガーマンの知人が商社マン時代、スライサーをいいことにティーショットを大きく右に曲げて仕事関係の同伴者を喜ばせていたそうです。左側に望む池や林の方向に打ち出した球がブーメランのようにフェアウエーに戻ってくるのは、痛快です。今は「フックグリップにしたらスライスが直った」と、300ヤード超のドライバーでもてなしているそうです。しかし「スコアは変わらない」と嘆いています。 (す)

 ▼佐藤信人(さとう・のぶひと) 1970(昭和45)年3月12日生まれ、千葉県習志野市出身の48歳。179センチ、75キロのドローヒッター。幼少期に父親の影響でゴルフを始め、中学3年ごろから本格的に取り組む。高校卒業後は渡米し陸軍士官学校、ネバダ州立大で学び、1993年にプロテスト合格。97年にツアー初優勝し、国内メジャー3勝を含むツアー9勝。海外メジャーにも出場。現在はゴルフ解説者としてテレビや雑誌の仕事のほか、男子ツアーのコースセッティングに携わる。

 取材協力 涼仙ゴルフ倶楽部(三重県いなべ市員弁町東一色2796)(電)0594(74)5110

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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