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【佐藤信人のスイング処方箋】

トップからダウンへ インパクト直前まで手首の角度 維持しましょう グリップエンドを球に突き刺すイメージ

2018年10月25日 紙面から

佐藤プロが意識する、トップでできた手首の角度。この角度をほどかずに振る

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 アドレス、バックスイングと教わり、今回はトップからダウンへの動きです。佐藤信人プロ(48)の教えはシンプルです。「トップでできた手首の角度を、球に当たる直前までほどかない」。この技術習得に取り組んでは志半ばで諦めたアマチュアゴルファーは多いかもしれません。でも上達には欠かせない技術のようです。 (取材・構成 末松茂永)

早いリリース ミス多

 トップからダウンへの移行は、誰もが最も力むところで、自然と狂いが生じやすくなります。僕が一番気をつけているのは、トップでできたコッキングの角度(手首の角度)を変えずに下ろすことです。この角度が早くほどけてしまうと、いくら速く振っても球は飛びません。

 球を投げる動作で考えてみましょう。球を投げる際、手首の角度を早くほどいてしまうと腕をいくら速く振っても速い球は投げられません。肘が顔の前に出て、最後の最後に手首にたまった角度をリリース(解放)すると、スナップの利いた速い球が投げられます。ゴルフのスイングもその仕組みと同じです。

実際の形はともかく、切り返した時にはグリップエンドを球に突き刺すイメージで振る。ドライバーでも意識は同じ

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 トップでできた角度を最後の最後までほどかないでください。まずは「そのまま振ったら空振りしそう」という感触が持てるといいでしょう。「空振りをしてもいい」と思って振っても、おそらく無意識にリリースしてしまうと思います。

 レッスンを見ていても、球に当てようと合わせることにより早くリリースする人がほとんどです。僕もプロゴルファーの中では早くリリースしてしまう方です。早くリリースすると、ダフリやトップといったミスが起きやすくなります。

 トップでつくった角度を保ちながら打つのは、たしかに難しい技術です。しかし身につけられれば、プロのような分厚い当たりを体感できます。プロがアイアンで球の先のターフ(芝)を取れるのは、リリースが遅いからです。球を遠くへ飛ばしたり、低く強い球を打ったりするのも、この技術を使います。

構え 元の高さに戻す

 リリースを遅らせる方法を紹介します。僕自身は切り返した時、グリップエンドが球へ向かっていく、突き刺していくイメージがあります。クラブヘッドをトップの位置に置いたままのイメージで振るという人もいます。目標方向に対し右向きのターフを取るイメージを持つのも良いでしょう。いつも言いますが、スイングの感覚は人それぞれです。自身の感覚でつかんでみてください。

 手元を浮かさずに構えた位置(高さ)に戻すことも、リリースを遅らせる技術として欠かせません。クラブを持たずにできる練習があります。テーブルの下に手を入れて、テーブルに当たらないようにスイングしてみてください。簡単ですが、手元を浮かせない意識を養えます。

左から)テーブルなどを使ってできる手元を浮かせない練習。障害物に当たらないよう振ることで手元を浮かせない意識が養われる

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 コッキングを保ったスイングができるようになると、飛躍的にゴルフが上達します。できない人がすぐにできるようにはなりませんが、意識して練習してみてください。

トップの形から打つ

 最後に一つ。切り返しで力む人がいます。そういう人はトップの形をつくった状態から打ってみると良いでしょう。通常の下からクラブを上げて打つのと、飛距離は変わりません。そうと分かれば力みが取れそうじゃないですか。

【担当記者のなるほど!】

思い切ってフェース開いたら…!?

 手首の角度をほどかないで打つ意識を強く持つと、頭が突っ込みます。シャンクが出たり、球に当てようと合わせて球の10センチ余り手前をダフったりと、てんでうまくいきません。そこで切り返しに合わせ、クラブフェースを思いっきり開きながらダウンスイングするイメージに発想を変えてみました。意外や意外、手首の角度を保てるではありませんか。その形はグリップエンドが球に向かっているようでもあります。これはあくまで個人的な感覚です。正しいかどうかも分かりませんが、割とうまくいっています。 (す)

 ▼佐藤信人(さとう・のぶひと) 1970(昭和45)年3月12日生まれ、千葉県習志野市出身の48歳。179センチ、75キロのドローヒッター。幼少期に父親の影響でゴルフを始め、中学3年ごろから本格的に取り組む。高校卒業後は渡米し陸軍士官学校、ネバダ州立大で学び、1993年にプロテスト合格。97年にツアー初優勝し、国内メジャー3勝を含むツアー9勝。海外メジャーにも出場。現在はゴルフ解説者としてテレビや雑誌の仕事のほか、男子ツアーのコースセッティングに携わる。

取材協力 涼仙ゴルフ倶楽部(三重県いなべ市員弁町東一色2796)(電)0594(74)5110

 (毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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