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【Penペン草紙】

カネやんから学んだチーム作り… 愛工大野球部 平井光親監督

2019年11月4日 18時0分

愛知大学野球秋季リーグ戦でチームの指揮をとる愛工大の平井光親監督(左)

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 「今年? いい経験をさせていただきましたよね」。愛知大学野球リーグ・愛工大の平井光親監督(52)がつぶやいた。秋季リーグ戦は10月14日の中部大戦ですべての試合を終了。新チームの練習が愛知県豊田市のグラウンドで始まった。

 今年の愛知大学野球1部はロッテでパ・リーグの首位打者を獲得した経験を持つ平井監督が率いる愛工大が大きな主役だった。春季リーグ戦で1部復帰即優勝を達成し、全日本大学野球選手権も1回戦で東日本国際大に勝利。27年ぶりの同選手権での白星を手にした。

 しかし、秋季リーグ戦は苦杯をなめた。快調に首位を走ったが、中盤で失速。春秋連覇の可能性を残した最終カードの中部大戦でも勝ち点を落とし、中京大に逆転優勝を許した。「最後の戦いが本当の実力」と苦笑いするが、今年のチームへのねぎらいも忘れない。

 「自分が予想していたよりやってくれました」

 そんな平井監督はこの秋、恩人との別れを経験した。10月6日に死去した金田正一さん。首位打者を獲得した1991年のロッテを率いていた。前年、川崎球場の固い外野フェンスに激突しながらボールを離さない姿を見て「オレの目の黒いうちは平井を使う」と言ってレギュラーに抜てきした金田さんに平井監督は大きな影響を受けた。

 何よりも学んだのは実力があると思ったら年齢に関係なく起用するチーム作りだった。現に平井監督自身がそう。「金田さんの時はほとんどの選手が1軍を経験したんじゃないかなぁ…」。取材していると、今の愛工大にも重なっていると思わずにはいられない。

 固定メンバーには極力せず、相手や調子に応じてスタメンを試合ごとに入れ替える。実力があると思えば、1年生でも試合で使う。そこで、恩人の教えが礎なのかと聞いてみた。答えは「そうかもしれませんね」。そして、こう言葉を続けた。

 「金田さんは厳しかった。でも、すごく思いやりがあった。あの時に使ってもらわなかったら、今の自分はいない。だから、感謝しています」。来春の目標はリーグ戦優勝。いい報告をするためにも、選手の冬の鍛錬を厳しくかつ温かい眼で見極める。 (川越亮太)

春季リーグで優勝を決めてナインに胴上げされる愛工大の平井監督(中)

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