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【Penペン草紙】

20日の南ア戦 平尾誠二さんの命日にかみしめる「ミスター・ラグビー」の金言

2019年10月19日 15時2分

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 ラグビーW杯で初めて決勝トーナメントへ進んだ日本の準々決勝・南アフリカ戦を前に、記者は4年前を思い出していた。試合当日の20日は、2016年に亡くなったミスターラグビー・平尾誠二さんの命日。前回W杯後のラグビー人気を「バブっているだけ」と語った平尾さんなら、今の盛り上がりをどう表現しただろうか。

 15年11月、平尾さんとの1時間にわたるインタビューは、ラグビー経験者の記者にとって宝物だ。80〜90年代、勝てない日本代表にあって華麗なステップは際立っていた。青年監督として臨んだ99年W杯(全敗)に関しては「言葉はシャープだったけどね。人間的な包容力に欠けていた」。短所を潔く認める言葉が、たまらなく格好良かった。

 当時はがん発覚から1カ月余り。親しい友人にすら闘病を隠していたと、後に関係者から聞いた。平尾さんは取材後「写真はどんな感じや」と写真映りを気にしていた。男前は違うなと思ったものだが、心中はいかばかりだったか。

 平尾さんは監督時代、外国人選手を初めて主将に起用した。批判も浴びたが、日の丸の魂を宿した海外出身選手を軸にしたチームづくりが正しかったことは、今になって証明された。

 「2019年はゴールじゃない。最速のスピードでそこを突っ切れば、10年後、20年後に日本が優勝できる。不可能だとは思わない」。最後にこう語った平尾さんの笑顔を、今もきのうのことのように覚えている。(木村尚公)

 

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