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【Penペン草紙】

「現状打破」に込めた思い プロランナー川内優輝の理想とは

2019年4月19日 18時0分

4月2日にアシックスと契約した川内優輝=東京都千代田区(川村庸介撮影)

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 何の迷いもなかった。プロランナーに転向した川内優輝(32)=あいおいニッセイ同和損害保険=は同社との所属発表会見で特大の名刺にメッセージの記入を求められると、すぐにペンを走らせた。これまでサインを求められる度に添えてきた座右の銘「現状打破」の4文字を。

 幾度となく書き、口にしてきた言葉には2つの思いが込められている。「1つは弱い自分を超える。現状維持ではなく現状打破して自分をより強くする」。だからこそのプロ宣言だった。自己ベストは2013年以来更新できていない。「現状打破と書いている本人が公務員という職業で現状維持してしまっていた」。いわば原点回帰だ。

 「もう1つは日本のマラソンを変えること。私が理想とするプロランナーがいないのが今の日本。ならば自分自身が理想を実現するためにプロランナーになって新しい道を開く。その意味での現状打破」。限られた人間としか接することなく、限られた表舞台で最高のパフォーマンスを発揮する、そんなプロとしての在り方も認めつつ、川内が目指すのは求められれば日本全国、世界中に出向き「これが現役の日本代表!」という走りを披露するプロランナーだ。

 いつだって現状を打破してきた。フルタイムの勤務と両立しながら3度の日本代表、フルマラソン93回完走、2時間10分切りを日本人では断トツの13回達成−。姿勢は数字が証明している。47都道府県、6大陸走破、100戦100完走、そして何より2時間7分台の自己新記録と世界選手権での入賞、メダルも実現するはずだ。(川村庸介)

 

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