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【コラム 人生流し打ち】

滝川クリステル妊娠&結婚で思い出した 落合信子さんの42歳高齢出産

2019年8月8日 18時1分

42歳で出産した落合信子さん

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 自民党の小泉進次郎衆院議員(38)と結婚したフリーアナウンサーの滝川クリステルさん(41)。誕生日は10月のためおそらく出産時は42歳になっているだろう。32年前の8月、同じ42歳で初産をはたした女性がいる。ご存じ落合信子さん。元中日の落合博満監督夫人で、福嗣さんの母である。

 ドラ番だった筆者が夫妻と出会ったのは落合選手がロッテからの移籍が決まった1986年12月。秘密にしていたが、信子さんは妊娠初期だった。

 明かさなかったのには理由がある。信子さんは2度の流産を経験していた。しかも当時高齢出産とされていたのは30歳以上の初産(現在は35歳)。精神的にも不安は大きかった。その年末にあった落合博満トークショーでは、事情を知らない客から子どもに関する質問が出た。彼は冷たく言い放った。「わたし、子ども嫌いですから」。わいていた客席は一瞬にして静まり返った。すべては夫人に精神的負担をかけたくないとの思いからだった。

 個人的な話だが、筆者のおいっ子が出産時に障害を負った。医療ミスとしか思えなかったが、真相はわからずじまい。夫妻と会う8年前である。そんな経験ゆえ、取材で落合家を訪れた際には買い物や掃除を手伝ったりもした。それがため、出産後には他社どころか社内から「アイツは福嗣のおむつを替えている」と陰口をたたかれた。もちろん一度も替えたことはない。

 「言いたいヤツには言わせとけ。オレなんかずっとそれで生きてきた。どれほど言われ、書かれたか。書かれる立場、書く立場の両方がわかるだろう」。彼はそう言った。落合流を全面的に肯定しているわけではないが、あの言葉は重かった。筆者がすね者になる分岐点はたぶんあそこだ。

声優で活躍する落合福嗣さん

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 さて、名古屋の病院は最新機器を導入するなど万全の態勢を整え、信子さんは無事に出産した。間違いなく特別待遇だった。「でも、それで機械が新しくなり、後に続く人のためになったんだぞ」。なるほど、それも理屈である。

 こうやって生まれ、一時は過保護のなれの果てとのレッテルを貼られた福嗣くん。彼はあこがれだった声優の道をひた走っている。ひどいいじめにも遭ったが、言いたいヤツには言わせておけの精神で乗り越え、今があるのである。

 

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