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【桑原克典の「使えるレッスン」】

アドレス見直せばゴルフが変わる

2017年2月23日 紙面から

 今週はアライメント(体の向き)をレッスンします。ターゲットに対して、正しく向くことを、上級者になるほど大切にしていると、桑原克典プロは言います。正しく向くことがいかに大切か、そしていかに難しいかを知っているからです。アライメントの奥深さを学んでいきましょう。 (聞き手と構成 青山卓司)

弾道と球の方向 正確に考えよう

 −ナイスショットがそのままOBなんて情けない経験、アマチュアゴルファーならあると思います。すべて「向き」が悪いんですよね。正しく向けないと、どんなナイスショットも、意味がなくなります

 桑原「大切ですよね。正しく向くって。向きって本当に奥が深いですよ。その大切さを、上級者ほどよくわかっているし、アベレージゴルファーの方たちの中には割と軽く考えている人が多いように思います。では青山さん、構えてください」

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 2人がいるのは、岐阜県瑞浪市の明世カントリークラブ10番のセカンド地点。ピンまで150ヤードの打ち上げ。青山が早速構えてみた。

 −まず(1)後ろに立ちます。(2)ピンとボールを結んだ線上に目印(スポット)を見つけます。その目印に(3)クラブフェースを合わせます。(4)スタンスを取ります。これで完成です

 「残念。不合格です。この向きではグリーンの右にしかいきません。なぜだかわかりますか」

 −目印はボールとピンを結んだ線上にあるのに、それでも右を向いているということですか。わけがわかりません

 「右は向いていません。でもボールはたぶんピンより右にいくでしょう。なぜならライと風向きを計算に入れていないからです。青山さんが立っているところは、つま先下がりの左足下がりです。つまりスライスをしやすいライなのです。さらに風は左から右に吹いています。だから正しく向くためには、ピンとボールを結んだ線上ではなく、グリーンの左端とボールを結んだ線上に目印を見つけなければいけません」

(左)つま先下がり、左足下がりのライ。正しい向きは、ライや風向きも計算しなければいけない(右)つま先下がりで左足下がりのライはスライスに気を付ける

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失敗でも救えるマネジメントを

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 −正しく向くというのは、常にターゲットに対してではないということですね

 「もちろんです。最終的に打ったボールがターゲットにいけばいいのですから。常にターゲットを狙う必要はありません。そしてもう1つ、コースのことも頭に入れて、向きを決める必要があります。この場合、右はグリーンをはずれるとOBになります。スライスになりやすいライからボールを打つのに、グリーンの右寄りにあるピンをデッドで狙うというマネジメントは非常に危険です。だからある程度スライスしてもOBにはならないマネジメントが必要になるのです。だから二重の意味で、ここはピンより左を向くのが正しい構えです。このマネジメント能力の差が、スコアに出てしまうのです」

 −確かに。アライメントというと、単純にボールとターゲットを結べばいいというのではダメなんですね

 「まだあります。青山さんも含めて、アマチュアゴルファーは、ターゲットに対して、それより右を向く傾向が強いのです。右打ちのゴルファーは視覚的に右を向きやすいという統計があります。右を向いたまま打つとどうなるか。人は無意識にスイングを調整してターゲットに向かって打とうとしてしまいます。だから引っかけて打つことになります。引っかけ打ちというのはフェースがかぶって、低い弾道になります。うまくドローがかかってピンに向かっていったとしましょう。でもボールに強いドロー回転がかかるために、ランが多くでてしまいます。アイアンでグリーンを狙うということは、正しく飛ばすことも大切ですが、正しく止めることも大切なんです」

 −ランが出てグリーンをオーバーしたら元も子もなくなります

 「正しく向くことができれば、クラブなりのロフトで上げることができて、結果、正しく止めることができます。これを応用するとこんなこともできます。この距離ならわたしは8番アイアンですが、7番アイアンを持って、左を向きます。そうすると自然にクラブフェースを開いて、打つことができます。高く打って止めたい時に使うテクニックですね。グリーン手前にバンカーがあったら、確実にバンカーは越えたい、でも、グリーンで止めたい。そんな時は、大きめのクラブで、あえて左を向いてフェースを少しだけ開いて打つなんて技があると難しいホールの攻略も簡単になります」

 −左を向くとボールは上がり、右を向くとボールは低く強くなる。いろいろ使えそうなテクニックです

 「アプローチでもこの向きでボールの強さを変えるテクニックは使えます。右を向いて転がす、左を向いて、ふわっと上げて寄せる。向きの奥深さ、少しわかっていただけましたか」

【プロの独り言】アドレスの大切さ

 いいスイングはいいアドレスが生みます。アドレスで大事なのはバランスです。どこにも力みのない構え。体の力みはもちろんですが、自分が打ちたいイメージとのバランス、自分の球筋とのバランス、それらが取れていないとスイングやアドレスでの力みにつながります。

 力みのないスイングとは、自分のイメージ、球筋、ロケーションなどからかけ離れず、無理のない方向に構えられている状態です。体は無意識にバランスを取ろうとします。無理のないアドレスはバランスが取れているので、スイングに負担がかかりません。

 例えばアライメント(体の向き)が、打ちたい方向と異なる場合、次第に姿勢が崩れて、さらに骨格にまで影響します。アドレスが間違っていると、スイングまで湾曲します。それほどアドレスって大切なんです。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

(毎週木曜日の紙面に掲載。)

 

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