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【桑原克典の「使えるレッスン」】

冬の薄い芝でもダフらないトップしない

2016年12月15日 紙面から

 冬のゴルフで困るのは、何と言っても薄い芝。特にグリーン周りの芝が枯れると、寄せの難度が一気に上がる。冬のアプローチで気をつけるポイントは3つ。桑原克典プロが、簡単に寄せるコツを教えてくれた。 (聞き手と構成 青山卓司)

<1>エッジまで約6〜7ヤード、そこからピンまでは5メートルのアプローチ<2>ヘッドが大きく動く分、トップでは、アドレスよりも手首の角度が少し深くなる<3>インパクトでも、トップでの手首の角度、特に右手首の角度を維持するように意識する<4>インパクト後も体が回転して、クラブが体の前にあることがよくわかる

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なぜトップする 失敗には原因が

 −ゴルフって、冬になると、とたんに難しくなるものがたくさんあります。中でも寄せはその代表ではないでしょうか

 桑原「そうですね。ライが難しくなりますからね。芝が薄くなって、トップもダフりも出やすくなりますよね。ところで青山さん、復習です。トップとダフりの原因は何でしたか」

 −ダフりはヘッドがボールより手前に落ちて、ボールではなく地面をたたいてしまうことです。トップは上体が起きて、ボールの上半分をたたいてしまうことです

 「ボールの手前の地面をたたくのは、原因ではなく、現象ですね。トップの原因は当たったから50点です。正解は手首の角度がトップとインパクトで変わってしまうことです。特にトップでの右手首の角度がほどけてしまうと、ヘッドが先に落ちてダフります。逆に深くなって、ハンドファーストが強くなり過ぎると、ボールの頭をたたいてしまう、いわゆるトップになります」

 −わたしは手首の角度がほどけるタイプです

 「青山さんだけじゃなく、アマチュアゴルファーのほとんどがトップでの右手首の角度がほどけてしまう傾向があります。このタイプのゴルファーは、ダフりがまず出ます。そしてダフることを嫌って、上体が起きると、今度はトップも出てしまうのです」

手首の角度さえ変わらなければ、右腕だけでアプローチができる

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右腕だけで打つ 簡単なレッスン

 −角度がほどけてダフり、上体が起きてトップ。最悪ですね

 「原因がわかったところで、対処法を教えます。要は手首の角度を変えずに打てばいいんです。これさえ守ればダフりは出ません。そしてアドレス時の上体の前傾を維持する。これでトップも出ません。冬のアプローチのポイントはこの2つの厳守です」

 −冬はライがシビアになる分、夏や春よりミスが出やすいから、特にこの2つに気をつけることですね

 「いいドリルを教えます。右腕一本で手首の角度を変えずに打ってみてください。軽くでいいです。この2つのポイントさえ守れば、右腕だけでもちゃんと打てます」

 −さっそく、今度練習場でやってみます

 「両手で打つ時もコツは同じです。アドレスで少しハンドファーストに構えます。その時の両手首の角度を変えずにバックスイングに入ります。ヘッドが動く分、トップで少しだけ角度が深くなります。その角度を維持したままフィニッシュまで振るのです」

 桑原プロがアプローチの手本を見せてくれた。グリーンの奥の芝の薄いラフからのアプローチ。エッジまで6〜7ヤード、エッジからピンまで約5メートル。グリーン奥から手前に向かって下り傾斜があり、トップをすれば、グリーンの下まで転がってしまうようなアプローチ。桑原プロのアプローチはピン左30センチの場所にピタリと止まった。

 「冬のアプローチはどうしても薄い芝を意識してしまうのですが、ポイントを守ればちゃんとクラブがボールを拾ってくれます。青山さんもトライしてください」

体の回転が不足すると、腕だけが動いて、いわゆる左脇があいたスイングになってしまう

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体の回転不足で 距離感とれない

 青山がやってみた。きれいに打てたが、グリーンが速く、ボールは2メートルほどピンをオーバーしてしまった。

 「いい感じでした。手首の角度も維持できていたし、上体の前傾の維持もよかったから、クラブフェースがちゃんとボールを拾っていました。ただし、残念なことが1つだけあります。右手首の角度の維持を意識するあまり、インパクトから腕だけが伸びていって、体からクラブが離れてしまいました。いわゆる左脇が空いてしまうスイングですね。これもアマチュアゴルファーのミスの典型です。スイングでは体が主で腕が従です。体の回転があって、腕が動きます。インパクトからも体が回転すれば、腕だけが前に伸びていくことはありません。腕と体の距離は常に一定、体の幅の中にクラブがなければなりません。それを忘れないでください」

 −ポイントが1つ増えました。トップからフィニッシュまで、右手首の角度を変えないこと。アドレスからの上体の前傾角度を維持。そしてインパクトからも体を回転させること。距離は振り幅で合わせれば、冬のアプローチも怖くないですね

 「たった3つを守れば、あなたもアプローチ名人になれますよ」

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【プロの独り言】シード制度改定でツアー活性化期待

 来季のツアー出場予選会(QT)が終わりました。QTとは翌年のツアーの優先出場権の順番を決めるための大会です。来季出場できる順番が決まるので、シード権を持たない選手は必死で順位を上げようと戦います。

 JGTOが管轄する試合に出るためには、権利が必要です。前年の賞金ランク1位に最も強い権利があり、賞金ランク60位までは、第1シードといって翌シーズンの出場優先権が与えられます。

 第2シードは61位から75位。前半戦の出場権が与えられ、秋にチャレンジトーナメントのシード選手、QTの上位選手とともに、成績によってリランキング(ランキングの見直しが)されます。

 2014年のシーズンからシード制が改定され、現在のようになりました。この改定によってQTからでも秋のシーズンに出場することができるようになりました。よりハイレベルでエキサイティングなツアーになることを期待しています。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44年)4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

 ◆教わる人 青山卓司。本紙のゴルフ担当デスク。入社25年目の52歳。ゴルフ歴14年。飛距離自慢で、小技はさっぱりのマッチョ系ゴルファー。

(毎週木曜日の紙面に掲載。)

 

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