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【桑原克典の「使えるレッスン」】

正しいスイングはスプーンが教えてくれる

2016年11月3日 紙面から

 これまでさまざまなレッスンをしてきましたが、ちゃんと身に付いているでしょうか。今週はそれを確認してみましょう。そのための絶好のクラブが3番ウッド(スプーン)です。ドライバーに次いでロフト角がたっているウッドで地面からきっちりと打つことができれば、あなたのスイングは正しいということになります。スプーンを自在に操って、あなたのゴルフの幅を広げましょう。 (聞き手と構成 青山卓司)

ダフリやトップ原因がある

 −キャディーバッグには入れているんだけど、あまり使わないクラブにスプーンがあります。短いパー4のティーショットで使うことはあっても、地面からじかに打つには難しすぎて、なかなか勇気が出ない。そんなアマチュアゴルファー、多いと思います

 桑原「気持ちはわかります。確かにロフトが立っているから、いかにも難しそうに感じますよね。だから余計に使う段階になると、意識をし過ぎて、自分でロフトをつくろうとしゃくってしまったりするから、ダフったり、トップしたりするんですよね。アウトサイドからカットに入って、ミスをするクラブですね。地面から打つクラブとしては、最も難しいクラブの1つと言ってもいいでしょう。その代わり、ちゃんと使いこなせば、ゴルフの幅が広がります。距離の長いパー4やパー5でパーを取ったり、バーディーを取ったりできる可能性が高くなりますから」

 −パー5でツーオンなんかできたら、気持ちいいですものね。スプーンを地面から打つ時のコツってありますか

 「スプーンに限らず、スイングで一番大切なのはクラブのロフトを信じることです。自分でボールを上げようとしたりしないことです。特にスプーンは少しでもそういう動きが入るとちゃんと当たらないクラブです。簡単に言うとスプーンがちゃんと打てれば、正しいスイングになっているということですね。スプーンはスイングの先生なんですよ。青山さん、さっそく打ってみてください」

振り切ってこそしっかり飛ぶ

 −気をつけるのは、左手首の角度の維持でしたよね

 「左手首でも右手首でも構いません。自分が意識しやすい方でいいです。アドレスでつくった手首の角度を最後まで維持してください。アドレスでは左手首はほぼ真っすぐ。右手首は少し甲側に折れているのが正しい形です。このアドレスが、インパクトでハンドファーストに打てる形です。そしてトップでクラブフェースが斜め45度を向くようにする。ちょうど左腕とシャフトが1つの面になるようにバックスイングをします。トップで左手首が甲側に折れたら、フェースは開きます。逆に手のひら側に曲がり過ぎると、シャットフェースになります。手首の角度を維持しながらトップまで上げれば、トップの高さは肩より少し上あたりになるはずです。正しいトップをつくることができたら、体の回転を使って振る。クラブは体より遅れて下りてきてもいいのです。それでもちゃんとスクエアにヒットできますから」

 青山がフェアウエーからスプーンを打った。ボールは少しフェードがかかったが200ヤードほど飛んだ。

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 「青山さんはトップで左手首が甲側に折れる癖があったのですが、いい感じに矯正されてきました。ただ、フィニッシュがまだ取れていません。インパクトで終わってしまっている。最後まで振り切れば、もっといいスイングになります」

 −左手首がトップで甲側に折っていたのは、それでシャットフェースになると勘違いしていたからです。逆だったんですよね。左手首が折れないとスクエア、折れるとオープン、逆に手のひら側に曲げすぎるとシャットフェース。これを桑原プロに教えていただいて以来、相当に意識しています

無意識に上げるプロも同じ

 続いて桑原プロが見本のスイングを見せてくれた。見事なドローでフェアウエーのど真ん中にボールは飛んでいった。

 「スプーンを難しいと感じるのは、実はプロも同じなんです。球が上がりにくいから、無意識に腕の力で上げにいってしまう。だから打つ前に体の回転でロフトなりに打つことを確認してから振っています。ティーアップしたボールなら、ミスをカバーできるけど、地面に置いたボールを打つと、今の実力がすべて出てしまうのがスプーンです。苦手意識のある方は、トップでの左手首の折れ方を意識してください。スクエアなトップで打つことが、最も大切です」

<1>アドレスでの左手首の角度を維持して最後まで振り切る <2>バックスイングの時もしっかり手首の角度を維持 <3>美しいトップ。左腕とシャフトがきれいな面になっている。左手首はまったく折れていない <4>インパクトでは体の回転につられてクラブが下りてくる <5>フィニッシュも決まっている

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【プロの独り言】いろいろ回って経験値上げよう

 ゴルフは自然を利用するスポーツです。その土地の特色にコースは強く影響を受けます。大まかに言うと、北海道や東北、関東地方では、広くてフラットなコースが多く、平野が狭い中部地方や関西地方はアップダウンがある、山岳コースが多くなります。愛知県生まれのわたしは山岳コースで育ちました。関東のコースを初めて回った時、その広さにびっくりした記憶があります。

 短いコースばかりでプレーしていると、ドライバーの飛距離がなかなか伸びませんし、広いコースばかり回ると、どうしてもボールが曲がるようになります。いつも同じようなコースで回るのではなく、可能ならいろいろ回って経験値を上げることは大切だと思います。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44)年4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

 ◆教わる人 青山卓司。本紙のゴルフ担当デスク。入社25年目の53歳。ゴルフ歴14年。飛距離自慢で、小技はさっぱりのマッチョ系ゴルファー。

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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