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【桑原克典の「使えるレッスン」】

効果抜群!!プロがやってるパットレッスン

2016年10月27日 紙面から

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 今週のレッスンはパット。プロが実際にどんな練習をしているのかを、桑原克典プロ、斉藤智洋プロに教えてもらった。桑原プロによると、ショートパットにはスイングの神髄がつまっているとのこと。そのココロは−。 (聞き手と構成 青山卓司)

プロでも間違うスライスライン

 この日はグリーンで桑原プロと斉藤プロがパットの練習をしていると聞いて、練習をのぞかせてもらった。プロだけにアマチュアができないような難しい練習をしているかと思いきや、見た目は地味。アマチュアでも簡単にできそうなドリルだった。

 −下りのスライスラインを打っているのですね。距離は3メートルほど。それほど距離は長くないし、あまり曲がらないラインです。この練習の意図は何でしょうか

 桑原「スライスラインというのは、プロでも実は間違って打っている場合が多いんです。それを矯正するというか、正しく打っているかどうかを確認するためのドリルです」

 内容を説明すると、カップとボールの距離は3メートルほど。緩い下りのスライスライン。ボールから1メートルの距離で、カップまでの正しいライン上の10センチほど左側にティーペグが刺してある。少しでもラインを間違えて、ふくらませたら、ティーに当たってしまうような位置だ。

 「ティーペグに当たらないように打って、カップに入れる練習です。ティーペグの位置は、正しいラインの倍くらいの曲がり幅のラインに置いてあります。正しいラインで打てれば、ティーペグには当然当たりませんよね。それほど難しい練習ではありません。青山さん、ちょっと打ってみませんか」

カット打ちでは回転変わる

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 桑原プロに促されて、挑戦してみた。ボールは見事にティーペグに当たってしまった。

 「してほしい失敗をちゃんとしてくれました。見事なひっかけ打ちです。実はこの打ち方でもカップインするんです。間違った打ち方でも入ってしまうから、スライスラインは怖いんです」

 −インパクトの強弱ですね。弱く打てばそれだけ曲がりが強くなりますから

 「弱く打ったらカップに届きません。正解はカット打ちになるからです。アウトサイドからインサイドに抜けていくカット軌道になっているから、打ち出しからひっかけて思ったより左に出るのです。スライスラインにスライス回転が加わるから、正しいラインよりさらにラインがふくらんでも、入ることがあるのです」

 −スライスラインをカット軌道で打っているのか。なぜ、カットで打ってしまうのでしょう

 「青山さんも含め、アマチュアゴルファーのほとんどは、構えた時、打ちたい方向よりも右を向く傾向にあります。右を向きながら、ボールを打ちたい方向に打とうとしたら、アウトサイドからカット軌道で打つしかなくなります。だから自分が打ちたい方向よりもさらに左にボールは出て、ティーペグに当たってしまうのです。このドリルはそれを矯正するための練習です。向きたい方向に正しく向き、インサイドからのストロークをするための練習です。実はこの傾向はティーショットでも見られます。パットとショットの癖というのはだいたい共通しているのです。パットでカットに打っているということは、ショットでもカットで打っている場合が多いのです」

パットの悪い癖ショットに影響

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 −ではパットの打ち方を矯正するということは、ショットの打ち方を矯正することにもつながるのですね

 「そうなんです。インパクトはショットもパットも同じ原理です。できたらインサイドから入れてインサイドに振っていきたい。これがスクエアなスイングなんです。パットからまずつかまった打球にすることから始めると、インパクトの原理がわかって、ショットの曲がりも矯正できる可能性が高いと思います。ショートパットというのは、実はスイングの原理が詰まっているとわたしは考えています」

 −3メートルの下りのスライスのパットをちゃんと打てるだけで、ショットもよくなる可能性があるなんて、すごいです。プロって、すごく深いところまで考えているんですね

 「やり方は簡単でしょ。カット打ちの癖のある人は、自分が今までいかに右を向いて打っていたかが実感できると思います。スライスラインのパットで正しくスクエアに構えるって、本当に難しいのです。ぜひ、やってみてください」

 −はい、実感しました。本当に右を向いていてびっくりしました。正しい構えから正しく打つ。たった3メートルのパットですら、アマチュアはなかなかできないのですね

【プロの独り言】試合前の確認

 試合の前に、プロは必ず練習ラウンドをします。その下見の仕方は、選手それぞれ。本番のように、1つのボールで黙々とラウンドする選手もいれば、仲間とワイワイ言いながら、ラウンドする選手もいます。

 わたしの場合と言えば、まずティーショットの落としどころ、グリーンを狙う時に、ミスショットが許される範囲などを確認します。ティーショットでは、セーフティーは範囲を入念に確かめます。グリーンはピン位置によっては、グリーンを直接狙わないという選択肢も頭に入れながら、チェックをします。

 そして一番大切にしていることは、練習ラウンドをしたからといって、完璧を求めすぎないこと。人間はミスをします。ゴルフはミスのゲームです。だから自信を失わないこと。アマチュアの方にも、大一番の前には、練習ラウンドをお勧めします。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44)年4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。92年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。得意クラブはパター。ミズノ所属。

 ▼斉藤智洋(さいとう・ともひろ) 1988(昭和63)年8月24日生まれ、愛知県出身の28歳。173センチ、70キロ。名商大卒業後、2012年にプロ転向。得意クラブはアイアン。

 ◆教わる人 青山卓司。本紙のゴルフ担当デスク。入社25年目の53歳。ゴルフ歴14年。飛距離自慢で、小技はさっぱりのマッチョ系ゴルファー。

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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