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【桑原克典の「使えるレッスン」】

難しいアプローチもきっちり寄せる

2016年9月15日 紙面から

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 残暑がまだ続く9月です。ラフは相変わらずきついし、グリーン周りもまだまだ手ごわい。そこで今週は難しい状況からいかにカップに寄せるか、桑原克典プロがアプローチの応用をレッスンしてくれます。 (聞き手と構成 青山卓司)

ピンが奥にあるグリーン乗せてランを出すには? フィニッシュの形を変えるだけ→スピン量コントロール

 −グリーン周りのアプローチは、いろいろなテクニックが要求されますよね。例えばグリーンが手前から上り傾斜で、かつピンが奥に位置しているような場合は、ランがたくさん出る、いわゆる脚の長いアプローチを打ちたい。ですよね、桑原プロ

 桑原「状況に応じて、いろいろ打ち分けたいのがアプローチです。確かに受けグリーン(上り傾斜)でカップが奥にある状況は、高い球で寄せるよりも、脚の長いアプローチを打ったほうがいいですね」

 −そんな時、プロはどう打つのですか

 「スピン量をコントロールします。スピン量がコントロールできれば、スピンをかけることも、逆にかけずにランを出すこともできますから。スピン量をコントロールするって、すごく高度そうだけど、実は意外に簡単なんです」

(左)フィニッシュでトーが上を向き、右肩が少し高くなる(右)クラブを抜いて打つと、トーは右を向き、フェースが上を向くフィニッシュになる

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 −コツを教えてください

 「フィニッシュでのクラブフェースのトーの位置を変えるだけです。スイングを腰の位置で止めた時、トーが上を向くように振ってやる。そうすると、ランが出る強いボールが打てます」

 −トーの位置を意識すればいいのですか

 「そうです。ただし、腕の振りだけでトーの位置を変えようとしないでください。あくまで体を回転させながらトーを上に向けていきます。逆に体を回転させながらフェースを抜くように振れば、高いボールになって、しかもスピンがかかって止まります。コツは右肩の高さです。肩の高さが低いままなら抜いてスピンがかかったボール。右肩を上げるようにフィニッシュすれば、トーは上を向いてランがでます。簡単でしょ」

芝のない裸地からのバンカー越えは? 番手を上げ→わざとダフらせる

 −次に裸地(ベアグラウンド)、しかもライは砂地になっているところから、バンカー越えの下り傾斜のアプローチです。これは難易度高いですよね

 「打ちすぎると、グリーンを越えて落ちていってしまうし、打たないとバンカーにつかまる。しかもライが芝のない裸地。いわゆる三重苦ってやつですね。青山さんならどう打ちますか」

 −私なら無理に上げると距離感が難しくなるから、普通に振って、エッジの辺りに落とします。あとは傾斜なりに転がってくれれば。桑原プロはどう打ちますか

 「わたしならダフらせます。裸地でただでさえクリーンに打つのが難しいライですよね。だったら最初からダフらせればいいのです」

(左から)<1>裸地からバンカー越えのアプローチ。しかもグリーンは下り傾斜の三重苦<2>フェースを開くから、大きめに振ることができる<3>ダフっても、バウンスでソールが滑るから、クリーンに当てることができる<4>体の回転はしっかりさせてフィニッシュ

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 −ダフったらバンカーに入りませんか

 「バンカーに入らないようにダフらせます。つまりダフっても直進性が強いクラブを選択します。この距離なら普通はSWにしますが、ここはPWを持ってください。そして少しフェースを開きます。これでバウンスを使えるようにしました。バウンスが使えれば、ダフってもソールが滑ってくれます。だからクリーンに打てます。打ってみましょうか」

 桑原プロの打球はエッジとカップの真ん中に落ちて、スピンがかかってカップ近くで止まった。

 「こんなにうまくはなかなか打てませんけどね。コツは番手を上げる。フェースを開いてバウンスを使うんです。スピンがしっかりかかるから、大きめに振れます。試してみてください」

ディボット跡から打つには? クラブのヒール浮かせよう

 −ディボット跡からのアプローチも、また難しい。「ナイスショットしたのに、ついていない」というダメージもありますし

 「ディボット跡に入れたら、もう切り替えるしかありません。そういうこともゴルフでは普通にありますから。簡単に打てる方法が実はあります」

 −それはうれしいです。教えてください

 「ものすごく簡単。クラブのヒールを浮かせるだけ。あとはパターのように振ります」

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 −これだけですか。こんな簡単な方法でディボット跡から打てるなんて。目からうろこですね

 「注意点はヒールを浮かせた分だけ、ボールが上がりにくくなるから、例えばバンカー越えのショットなどには不向きですね。トーで打つからその分、接地面積が少なくなり、ダフったりすることも少ないんです。パターのように、真っすぐ引いて、真っすぐ出せば、ボールはちゃんと真っすぐ飛んでくれます。これは冬の芝が薄いところからのアプローチにも向いています。使えますよ、このテクニックは。練習して、ぜひものにしてください」

【プロの独り言】マナーと社会性は直結する

 このコラムでたびたび、ゴルフのマナーについて書いてきました。わたしがゴルフを楽しむ上で、もっとも大事にしているのが、マナーです。マナーを身に付けるということは、そのまま社会性を身に付けるということです。プライベートでも競技でも、それは同じだと思います。今回は少し上級編のマナーについて話したいと思います。カップインしたボールを拾い上げる時は、カップに近づき過ぎないように気をつけてください。カップの周囲は特に大切に保護する必要があるからです。後続の組のためにも、カップの周囲50センチ以内は踏まないように配慮をしてください。

 もう1つスルーラインという言葉をご存じでしょうか。カップを過ぎてしまった場合の返しのラインのことです。ボールとカップを結んだラインを踏まないことはもちろんですが、スルーラインにも気をつけてカップインしたボールを拾えるようになると尊敬されるプレーヤーになれますよ。

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44)年4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

 ◆教わる人 青山卓司。本紙のゴルフ担当デスク。入社25年目の52歳。ゴルフ歴14年。飛距離自慢で、小技はさっぱりのマッチョ系ゴルファー。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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