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【桑原克典の「使えるレッスン」】

高い球 普通の球 低い球 打ち分けのコツ

2016年7月21日 紙面から

 アプローチで必要になるのは、高さの打ち分けです。高い球、低い球、普通の球をきちんと打ち分けられれば、その分、寄せは楽になります。1本のクラブでいろいろな高さのボールを打ち分ける方法を、桑原克典プロから教わります。コツがわかれば、実はそれほど難しくないのです。 (聞き手と構成 青山卓司)

2ヤード刻みの振り覚えたら応用編

 −バンカー越えのアプローチは高い弾道でグリーンに乗せて寄せたい。強い打ち上げで、しかもエッジからピンまでの距離が短いのなら、低い球でワンクッショさせて寄せる。ピン位置がグリーン奥にある場合や2段グリーンの上ならランを出したい。プロは簡単にいろいろなバリエーションのアプローチを打ちます。どうやって打っているのでしょうか

 桑原「コツさえつかめば、高低の打ち分けはそれほど難しくありません。しかも、この高低の打ち分けって、実はとても大切なテクニックです。今よりもっといいスコアを出したいのなら、覚えてほしい技術ですね」

ボールの先が正しい最下点

 −そうですよね。いろいろな局面で高低の打ち分けって必要ですものね。この技術があるだけで、コースマネジメントも変わってくると思います。ぜひ教えてください

 「前回教えた、2ヤード刻みの振り方を覚えていますか。あれの応用を寄せでするのです」

 −覚えてます。あれは目からうろこの発想法でしたから。同じ振り幅でも、加速させて振ると低くてランが出るボール、振り子のように等速で振ると、高くてスピンがかかるボールになりました

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 「よく覚えていました。これに振り幅と、ボール位置を変えれば、簡単に高い弾道、低い弾道、普通の弾道が打てます。まず普通の高さのボールは、いつものように普通に振ってください。ただし、大切なのは最下点の意識。最下点は必ずボールの先にしてください。インパクトからさらにクラブは下に降りていこうとします。ですからボールの先のターフ(芝)が取れます。このボールの先のターフが取れることが、正しいスイングのポイントです。高い弾道も低い弾道も、アイアンショットの最下点はすべてボールの先にあります。だからボールの先のターフが取れます」

 −ボールの先が最下点だと、ボールにクラブフェースのリーディングエッジが当たってトップをしそうなイメージがあるのですが、フェース面でボールをコンタクトすれば、最下点が先にあってもトップはしないのですね

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 「トップというのは、ボールをフェース面ではなく、リーディングエッジで打ってしまうことです。フェース面よりリーディングエッジが前にあるスイングですよね。それを逆にするのです。フェース面を、リーディングエッジより前にするのです。そのためには、ハンドファーストにして、ボールの先にある最下点に向かってクラブをおろしていかなければなりません。逆にボールの前に最下点があると、ボールに当たる前にリーディングエッジが地面に当たる、ダフリという症状がでます」

ミス少なくなるシンプルな振り

 −ダフリもトップもボールの前に最下点があることでおきるのですね。最下点はボールの先。肝に銘じます

 「では低い弾道のボールの打ち方です。ボール位置はスタンスのセンターからやや右にしてください。それでハンドファーストが強くなり、ロフト角も少し立ちます。振り幅は同じで、ダウンスイングから加速させていきます。強く振る分、振り幅は少し小さめでもいいですね。これで低くて強いボールが出ます。強い分、ランも出ます」

左から<1>低い弾道を打つ時は、このように少し右寄りにボールがくるように構える<2>強い球足になる分、振り幅は少し小さめでいい<3>ダウンでは加速する意識で振る<4>低く強くランがでる<5>これが低い弾道の打ち方

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 −先週の2ヤード距離を伸ばす打ち方ですね

 「そうです。最後に高い弾道の打ち方です。ボール位置はスタンスのセンター。振り子のスイングで決して加速させず、トップまでのスピードと等速でダウンスイングをします。距離が少し落ちる分、振り幅はやや大きめにしてください。これで高くてスピンがかかるボールが打てます」

左から<1>高い弾道と普通の弾道の内訳は、スイングの速さ。ボール位置は同じ。スタンスのセンターにボールがあるように構える<2>トップからいつものように打てば普通の高さ<3>ゆっくりと加速をさせずバックスイングとダウンスイングを等速にすれば弾道は高くなる<4>高く上げたい時はゆっくりと、スイング幅を少し大きく<5>柔らかく、スピンがかかる球が打てる

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 桑原プロが、約40ヤードの打ち上げのアプローチをこの振り子スイングで見本を見せてくれた。

 ボールはピン手前ではずんで、そのままカップイン。

 −ナイスイン! 入っちゃった。さすがプロ

 「ね、柔らかい打球になったでしょ。振り幅は微調整。ボール位置とスイングのスピードで弾道は変わります。いろいろなことに気を使うより、シンプルに振ったほうが成功する確率は高くなります。スイングはできる限りシンプルにしてください」

【プロの独り言】相撲から学ぶ柔軟の大切さ

 7月、名古屋は大相撲で盛り上がります。実はわたしも観戦に愛知県体育館を訪れました。同じスポーツでも、格闘技とゴルフでは、まるで違うというイメージがありますが、実は意外に共通点というか、参考になる動きって多いんです。

 例えば股割り。これは相撲の基本動作の1つです。股関節周りを柔軟に保つことで、あの大きな体で俊敏に動くことができ、なおかつあれだけ激しくコンタクトをしてもけがをしにくくしています。股関節やその周りの柔軟性は、ゴルフにとっても、すごく大切。わたしも四股踏みをトレーニングに取り入れてずいぶん経ちます。即効性はありませんが、続ければ必ず効果はあります。

 何よりあの美しい所作(しょさ)。そんきょ、四股などが美しい力士は、不思議と相撲も強い。350年と言われる歴史は、やはり重いですね。

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44)年4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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