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【桑原克典の「使えるレッスン」】

ギア効果でプロの弾道手に入れよう

2016年6月23日 紙面から

 風に強い球、ウッドで高く上げてグリーンで止める球。プロゴルファーは、弾道を自在に操って飛ばす。アマチュアも少しの工夫で、そんなことができるようになる。その少しの工夫を、桑原克典プロが教えてくれた。(聞き手と構成 青山卓司)

クラブの特性を最大限生かそう

 −今週から取材コースが岐阜県瑞浪市にある、明世カントリークラブになりました。自然の地形を生かした丘陵コースで、桑原克典プロのレッスンをしていきたいと思います。プロゴルファーは飛ばすだけじゃなく、弾道を自在に操りますよね。練習量が違うのはわかっていますが、どうやって打ってるんですか

 桑原「練習はもちろん必要です。けど、弾道を操るのはそんなに難しいことではありません。ちょっとした意識を変えることで、いろいろと弾道を操ることができます」

 −弾道を変えるってことは、打ち方を変えるということですよね

 「それもありですけど、いちいち弾道を変えるために打ち方を変えていたら、きりがないでしょ。それよりも、フェース面の打つ場所を変えたほうが簡単です」

 −フェース面の当たる場所ですか

 「以前、このレッスンでも話したことがあります。クラブのギア効果というものを、プロは最大限に生かして打っているんです。これ、すごく大事ですよ」

 −打つ場所によってドローがかかったり、フェードがかかったりすることですね

 「それだけじゃなく、スピン量も決まります。ランを出したい時、スピンで止めたい時も打つ場所で決めます。だいたい、アマチュアの方って、打つ場所を考えずに打ってるでしょ」

 −考えてます。真ん中です。真芯を狙っています。まあ、めったに当たらないんですけど

 「いつもいつもナイスショットはできないですよ。それよりもギア効果を頭に入れておけば、多少のミスヒットはカバーできるようになります。だからプロは致命的なミスショットをしないのです。ミスの許容範囲も広がりますよ。そのためにもまずは意識から入りましょう。このポイントに打つという意識を持つことから始めてください。実はギア効果というのは、極端に打つポイントを変えなくても、十分に得ることができるんです。1センチ、いや5ミリ当たりどころがずれても、弾道は変わります」

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 −たった5ミリで弾道が変わるんですか。すごいな、ギア効果

 「ドライバーのフェース面から説明しましょう。まず最初に、フェース面は平らじゃないことはご存じですか。実は真ん中がふくらんで、上下、左右に丸みがついています。これをバルジと呼びます。なぜ面が丸いかというと、ギア効果をさらに高めるように設計されたものです。ギア効果をもう一度説明すると、まずフェース面を4分割します。トー側でボールを打つと、クラブフェースは開いて、さらにバルジによって、ボールにフック回転のサイドスピンがよりかかります。だから、ボールは右に出て、ドローをしながら戻っていきます。ヒール側に当たると、フェースが閉じながら当たり、バルジによってボールはスライス回転のサイドスピンがよりかかりやすくなります。だからボールは左に出ながら、フェードがかかって右に戻ります。フェースの上下で言うと、上半分で当てるとスピン量が減ります。下半分はスピン量が上がります。弱々しい球しか出ないという人は、だいたいヒール側の下部分に当たっていることが多いんです。同じスイングで、トー側の上の面に当たるだけで、たぶん弾道がまったく変わるはずです。スイングスピードを上げるための努力は相当大変ですが、同じスイングで当てる場所を変えるだけで、飛距離も弾道もまったく変わるんです」

アドレス工夫で打つ意識変える

いつもより少しヒール側にボールをセットして構える桑原プロ。これでフェードボールが出る

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 −ギア効果って、魔法みたいですね

 「だからわざとフェースの下面を打つというテクニックもあります。アマチュアの方には難しすぎますが、例えば、スプーン(3番ウッド)で直接グリーンを狙うために、ボールの下目のヒール側で打って、スピン量を増やして止めるということを、たまにやります。下面で打てば、低い打ち出しになり、スピン量があるから少しフェード気味にふわっと上がって、落ちていくボールになります。5ミリ程度なら距離もあまり影響を受けずに、弾道だけを変えることもできます。同じくらいの距離でも、上面で打ってしまうと、スピンがかからないからボールは止まってくれません。風が強い日のアゲンストで打つ場合はフェースの上面のトー側がベストです。風に強い弾道になります」

 −狙ったところに打つって、アマチュアには相当ハードル高くないですか

 「確かに完璧に狙った場所で打つためには、練習しかありません。だからまず、アドレスから工夫してみましょう。構えた時に、当てたいところにボールがあるようにします。そこで意識を当てる場所に高めていきます。極端にする必要はないんです。ほんの5ミリでボールは変わります。特に弱いボールに悩んでいる方、ぜひ、挑戦してください」

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 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44)年4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

(毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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