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【桑原克典の「使えるレッスン」】

アマチュアは体の回転で飛ばそう ドライバーこそゆっくり加速スイング

2016年6月16日 紙面から

 松山英樹や、アダム・スコット(オーストラリア)のような、身長と筋力があれば、クラブを高速で振ってボールをぶっ飛ばせます。でも、そんな上背も筋力もないのなら、大切にしたいのは加速です。アドレスからフィニッシュまで、体の回転を使って加速させられれば、ゆっくりスイングでもちゃんと飛びます。 (聞き手と構成 青山卓司)

写真左から<1>アドレス。スイングは一連の流れ。パーツに分けて考えない<2>切り返し。ここからもゆっくり加速<3>インパクトがスイングの最大スピードではない。10段階の6か7でいい。最大スピードはフィニッシュの直前。そこまで加速させる意識を持つ<4>ここがマックスのスピードになるように素振りで練習する

写真

軽く振っても飛ぶ人の秘密

 −男子なら、誰もがあこがれるのが、タイガー・ウッズやスコット、はたまた松山のような力強いスイングです。でも、なかなかまねできませんよね

 桑原「そうですね。彼らのようなスイングスピードを手に入れようとしたら、彼らのようなトレーニングが必要になりますよ。ましてやシニアゴルファーや女性のように、これ以上スイングスピードが上がらないという人なら、なおさらまねするなんて無理です。それよりも、もっと効率よく飛ばす方法があります」

 −あるのでしょうか。スイングスピードを上げずに、ボールを飛ばす方法なんて

 「あります。特に、スイングにロスが多いアマチュアゴルファーに適した振り方があります。それは加速です。ゴルフがうまい人の中にいませんか? 軽く振っているのにとても飛ぶ人」

 −あ、います。見た感じ、すごく軽く振っているのに飛ばす人。でも、その秘密が加速なんですか。ダウンからヘッドを加速させていくということですよね。それなら、もう実践していると思います

 「いえいえ、アマチュアゴルファーで、ちゃんと加速させるスイングをしている人って、なかなかいないんですよ。とにかく切り返しから速く振ることで頭の中がいっぱいで、ボールを打ち終わったらそれでおしまいっていう振り方してませんか。中にはインパクト前にマックスのスピードが来てしまって、逆に減速してボールに当たってしまっている人もいます。このスピードのロスをなくすだけで相当に距離は変わります」

インパクトで終わりじゃない 振り切った後まで加速しよう

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インパクトで減速させない

 −そういえばわたし、「振り切っていない」って言われます。なぜ振り切れないんだろう

 「アマチュアの方は腕の力でヘッドスピードを出そうとしているからです。その振り方だと、腕で振る意識が強いから体の回転も止まってしまって、ボールに当たる前に最大スピードを迎えてしまい、当たった瞬間にヘッドスピードは急減速します。でも軽く振って飛ぶ人は、腕に余分な力が入ってなく、体の回転で振っています。素振りなら、マックスのスピードはフィニッシュの直前になります。つまりインパクト後もさらに体の回転で加速させていく意識ですね。もちろんボールを打った瞬間、ヘッドスピードは物理的には減速しますよ。でも体の回転という大きな力で振っているから、当てたら終わりのスイングよりも、減速幅が小さいのです」

 −加速的スイングって、そういうことだったんですね。具体的にはどういうふうに振ればいいのでしょうか

 「体の回転を意識してください。アドレスは静止しているからヘッドスピードは0です。そこからマックスを10だとすると、切り返しから腕の力で10に持っていこうとせず、体の回転を意識して振る。インパクトでは6とか7でいい。そこからさらに10までゆっくりと加速させていきます。最初から最後まで一連の流れで、加速させていくような動きです。プロがよくボールを押し込むように振るって言っているでしょ。あの感覚がわかってきます。ボールに体の回転を使って、重さを伝えていく感じです」

重い物使って練習スイング

 −腕の力を抜いて、アドレスからゆっくりと最後まで加速させていき、その加速した力をボールに伝えるイメージですね

 「その通り。そのためには小手先ではなく、体の体幹部分を使う訓練が必要です。重いものを振るといいですよ。例えば、野球で使うバットとか。最近は素振り用のバットもゴルフ専門店に売ってますよね。あれで、フィニッシュまで加速させるように振ってください。重いものがなかったら、アイアン2本を持った素振りでも、効果は同じです。力のない人や女性には特にこの加速的スイングを身につけてほしい」

 −素振りは、ゴルフではかかせない練習なんですね

 「特に重いものを振るって効果があります。練習していくうちに、だんだん重いものを速く振ることができるようになります。軽く振ってもスイングが加速していれば、ボールは今より確実に飛ぶようになります。ビュンと振るスイングではなく、ブワーンと振っていく感じです。力を一気に出すのではなく、体の回転を生かして、滑らかに、流れるようなスイングを目指してください」

【プロの独り言】雨の日ゴルフは心のもちよう

 全国的に梅雨に入りました。雨のゴルフ、みなさんはどう思っていますか? 苦手ですか? それとも…。雨のゴルフが得意という人はいないかもしれませんね。でも考えてみてください。ずぶぬれになりながら、真剣にすることなんて、ゴルフぐらいのものでしょう。雨の中で真剣にゴルフをするという自分の置かれた状況を楽しむのもいいと思います。大人になったら、めったに経験できないことですから。

 ボールはいつもより飛びません、弾道も低くなります、グリップが滑るので、こまめに拭いてください。グリーンに傘を置くときは芝を傷つけないように必ず傘を閉じておくのがエチケットです。雨の日はやることが多いです。準備を大切にしてください。

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44)年4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

取材協力 岐阜セントフィールドカントリー倶楽部 岐阜県関市神野宇宮後3496 TEL:0575−29−0888 http://www.st-field-cc.net/

(毎週木曜日の紙面に掲載。紙面では他に「お手軽エクササイズ」も掲載しています。)

 

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