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【桑原克典の「使えるレッスン」】

握りを変えれば球筋も変わる 自分のスイング合ったグリップ見つけよう

2016年5月5日 紙面から

 「ゴルフはグリップに始まり、グリップに終わる」は、あまりに有名な格言だ。ゴルフでは、それほどグリップは大切。ただし「これが正しいグリップ」というものはないと、桑原克典プロは言う。大切なのは、あなたに合ったグリップになっているかどうか。あまり曲がらないドローを打ちたいなら、ウイーク(スクエア)グリップ、極端に曲がらないフェードを打ちたいなら、ストロング(フック)グリップにしろが、桑原流だ。 (聞き手と構成 青山卓司)

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特性知らなければ球は曲がりすぎる

 −グリップについてうかがいます。ゆるゆるに握ったほうがいいのか、ある程度しっかりがいいのか、ストロングがいいのか、ウイークがいいのか、あまりにいろいろな教えがありすぎて、何が正しいのかわかりません。そもそも今まで握ってきたグリップを変えることが可能なのでしょうか

 桑原「確かに、グリップにはいろいろな握りもあるし、考え方もあります。結論から言うと、これが唯一、正しいグリップというものはありません。あるのは、スイングに合ったグリップです。スイングとグリップが合っていない人、意外に多いんです。そんな人はグリップを変えるだけで、『あれ、振りやすい』ってなります。当然ですよね、スイングに合ったグリップのほうがナチュラルに振れるはずですから」

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 −では、グリップと弾道の関連を詳しく教えてください

 「表を見てください。これがグリップの基本です。ひと口にグリップという場合、基本的に左手のことを指します。左手でクラブをどう持つかであって、右手の握りと動かし方はストロングでもウイークでも同じです。ストロンググリップはフェードに向いているしウイークグリップはむしろ、ドローボールを打ちたい人に向いています」

 −握りの基本を確認します。クラブを握った時に、左こぶしのナックルが上から見て、2つ見えるとストロング、1つでウイークですね。右手はどう握りますか

(左)右の人さし指は引き金(トリガー)を引くようなイメージでグリップに巻き付ける(右)【ダメな例】右手はグリップの下から握らない。必ず上から握っていく

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 「右手はクラブの上から握ってください。たまに下や横から握る人がいますが、これは直した方がいいです。右の手首が返りすぎて、曲がるボールになります。わたしは右手の中指と薬指はしっかりめに握ります。人さし指は引き金(トリガー)を引くような感じで、ひっかける。親指は右側がグリップに触っているだけ。左手は人さし指、中指、薬指をしっかりと握り、あとは力をいっさい入れません。左右合わせて5本の指で振る意識です」

 −なぜ、ドローボールはウイークグリップで、フェードボールはストロンググリップなのですか

 「逆にすると曲がりすぎるからです。できれば、曲がりの少ないフェードやドローを打ちましょうということです。ウイークグリップなら、ある程度積極的にフェースローテーションを使っても、フェースがストロンググリップほど動きません。ストロンググリップでハンドファーストを維持して、手首の角度を変えずに振り抜けば、クラブはアウトサイドから入って、自然に強いフェードが打てます」

 −振り方も違うのですか

 「アドレスからすべて違います。ストロンググリップで振る時は、腕が体の幅の中心にある構えになるし、ウイークグリップにする時は、ストロンググリップに比べて、ハンドファーストが強くなります。クラブの軌道もストロンググリップはアウトサイドから下りてくるし、ウイークグリップはインサイドからフェースが開いて下りて、インパクト前に閉じるという動きがおきてきます。さらに多少意識的にフェースの開閉を使って振れば、ドローになります」

左手は人さし指、中指、薬指で持つ。右手は中指と薬指に力を入れて握る

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グリップを握る強さ脇締める強さに比例

 −表に左手のスピードという項目がありますが、これは何ですか

 「スイングは、右打ちなら、右から左に振って、左方向にボールを飛ばしていきます。だから左右の腕の運動量が違います。右腕のほうが動きは大きくなり、左腕のほうが小さいのです。だから左右の腕を振るスピードは違ってきます。右手が速くて、左手がそれより遅くならなければスイングにはなりませんよね。ストロンググリップでは、意識的に左腕の動きを遅くして、フェースローテーションを使わないように振るし、ウイークグリップでは意識的に左腕の動きを速くして、クラブフェースの開閉を使っていきます」

 −ほかにスイングで気を使うポイントはどこでしょうか

 「さっきも言ったように、スイングは右から左に振っていく動きです。だから左の脇がどうしてもあきやすくなります。そこを意識して締めます。スイングの間中、左脇は締める意識を持ってください。グリップの強さは、左脇の締めの強さに比例します。左脇の締めよりも弱ければ、ある程度しっかり握っていいし、左脇をしっかり締められないような力のない女性は、それよりさらにゆるゆるで持ってください。スイング中、常に右手と左手でクラブを軽く押し合うようにして振れると、ボールは曲がらなくなります。これはちょっと上級者編です。参考程度にしてください」

【プロの独り言】ツアー観戦でプロ練習法学ぶ

 女子に続いて、男子もツアーが開幕し、盛り上がっています。今回はツアーの観戦について書いてみます。プロの試合には行かれたことはありますか? アマチュアゴルファーにも、得るものはたくさんあるので、行ったことがないのなら、機会をつくってぜひ行ってください。行ったことのある人でも、何度行っても、そのたびに発見があるはずです。

 ツアー開催コースには必ず練習場が併設されています。プロの練習法やスイングを体感してください。特に男子プロのドライバーやロングアイアンのスイングは、もう見るだけで勉強になるはずです。インパクトのパンッという音に耳を澄ませてください。バンカー練習やアプローチ練習も必見です。

 新緑がまぶしい季節です。お弁当をもって、家族といっしょにピクニック気分で出掛けても、楽しいですよ。

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44)年4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

取材協力 岐阜セントフィールドカントリー倶楽部 岐阜県関市神野宇宮後3496 TEL:0575−29−0888 http://www.st-field-cc.net/

(毎週木曜日の紙面に掲載。紙面では他に「お手軽エクササイズ」も掲載しています。)

 

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