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【桑原克典の「使えるレッスン」】

同じようで違うFW&UT 特性知ってますか?

2016年4月28日 紙面から

 「ラウンドにすぐに使える即効レッスン」の第4弾は、フェアウエーウッド(FW)とユーティリティー(UT)の使い分けです。最近、男子プロでもロングアイアンをはずしてFWやUTを入れるセッティングがはやっています。桑原克典プロにその使い方をレッスンしてもらいました。 (聞き手と構成 青山卓司)

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人による適性あるが方向性重視ならUT

 かつてゴルフクラブといえば、ドライバーなどのウッド、ウエッジを含めたアイアン、そしてパターの3種類だった。そこへアイアンとウッドの特徴を兼ね備えたUTというクラブが開発され(米国ではハイブリッドと呼ぶ)、今では爆発的に普及している。

 −普段何となく使い分けているのが、FWとUTです。わたしの場合、クラブヘッドが大きなウッド系のクラブを使うのが下手で、ウッドはスプーン(3番ウッド)のみ。しかもティーショットにしかほぼ使っていません

 桑原「得意、不得意があるので、使いやすいほうを持てばいいのではないでしょうか。FWとUTの特徴を表にまとめてみましたので、これで自分はどっちが向いているのか、どんな時に何を使えばいいのかを把握してください」

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 −これは便利です。でも表を見ると、ティーショットはむしろUTのほうが適しているのですね

 「スプーンはドライバーの次に飛ぶクラブだから、ティーショットで使って構いません。でも、直進性(方向性)を優先するなら、青山さんだって、UTという選択肢はありです」

 −なぜ、UTはティーショットに向いているのですか

 「それぞれのクラブのルーツから説明しましょう。UTはアイアンにウッドのいいところを取り入れたもの。だからご先祖はアイアンなんです。シャフトは短くてクラブヘッドが重いとか、クラブフェースがシャフトの延長線上かやや奥まっている(グースネックと言う)こともアイアンの特徴ですね。FWはドライバーから派生したクラブです。クラブヘッドを小さく、ロフト角を大きくして、打ちやすくしたものと考えてください。ドライバーのようにヘッドが軽いから、クラブを打ち込むようにつくられていません。その代わり球は上がりやすいので、高く上げて止めたい時に適しています。UTはグースネックになっている分、強くて低い球になりやすいのです。UTは比較的最近になって普及してきたクラブです。だからギア効果が低くて直進性が高いことも、特徴の1つです」

 −ギア効果って何ですか

 「例えば、クラブというのは、フェースの先っぽに当たると、ボールはドローがかかりやすく、ボールは右に出て、左に曲がります。ヒールは逆にフェードがかかりやすい傾向があります。だから左に出たボールはフェードして右に曲がっていきます。FWはこのギア効果が高い、つまり芯をはずしても、曲がって戻ってきやすい傾向があり、FWに比べて強くて直進性が高いUTは、ギア効果が低くて、ストレート系のボールが出やすいということです。強くて真っすぐな球を打ちたい時、UTは特に適しているということです。FWはティーアップしていないところから打っても、ソールが広くて平らだから、多少ダフってもちゃんと当たってくれます。同じロフトなら、シャフトが長いFWのほうが飛びます。それぞれの良さがあるから、それをしっかりと生かしてください」

 −同じように見えて、UTとFWはこんなにも違うのですね

 「好みというのは、スイングのスタイルということでもあります。自分のスイングのスタイルに合わせて、使い分けるということもできます」

【UTの打ち方】ボール位置は左かかと線上より少し内側。ロングアイアンと同じように振っていく

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払い打ち得意ならしっかり飛ぶFW

 −振り方に違いはあるのでしょうか

 「意識的に振り方を変えるというよりも、FWを持つと、自然に払い打ちになるし、UTを持つと、自然にダウンブローになると言ったほうがいいのではないでしょうか」

 −これもクラブの特性からですか

 「そうです。まずUTはヘッドが重くて、アイアンのように振ることができます。そしてボール位置もロングアイアンと同じになります。FWはヘッドが軽いから、払い打ちになりやすい。しかもボール位置もUTよりさらにボール1個分左になるように構えます。だから打ち込もうとすると、どうしても右肩が出てしまいます。右肩が出たスイングはミスショットになりやすい。クラブヘッドのネックの形状からも、同じようにダウンブローに打ちやすいUTと払い打ちのFWと言えます。ラフでは打ち込むよりも、払い打ちが適しているから、FWが有効です」

 −スプーンをバッグからはずして同じロフト角のUTをこれから入れましょうか

 「それも1つの方法です。セッティングでスコアは縮まったり、悪くなったりしますよ」

【プロの独り言】プレーより大切なエチケット

 ゴルフ規則というものを知っていますか。英国ゴルフ協会と全米ゴルフ協会がつくっているゴルフのルール集のことです。この規則の第1章に書かれているのが「エチケット」です。ゴルフを最大限に楽しむためにエチケットの重要性を最初に説いているのです。

 もう1つ、ほかのスポーツにない大きな特徴が、ゴルフはレフェリーが立ち合わないということです。ルールの根底にあるのは「フェアプレー精神」です。「ゴルファーはみなこのスポーツに対して誠実であること」が前提なのです。

 人を不快にさせない服装でプレーをする、同伴プレーヤーだけでなく、前後の組やコーススタッフに対して気配りができるのが、グッドプレーヤーです。いいスコアを出すことよりも、大切なことだと思っています。

 ▼桑原克典(くわばら・かつのり) 1969(昭和44年)4月4日生まれの47歳。愛知県北名古屋市出身。172センチ、71キロ。愛院大時代は「全日本学生」で優勝するなど、同い年の日大・丸山茂樹らとしのぎを削った。1992年にプロ転向。日本プロゴルフツアーマッチプレー選手権などツアー通算2勝。趣味はガーデニングとアユ釣り。得意クラブはパター。ミズノ所属。

 ◆教わる人 青山卓司。中日スポーツのゴルフ担当デスク。入社25年目の52歳。ゴルフ歴14年。飛距離自慢で、小技はさっぱりのマッチョ系ゴルファー。

取材協力 岐阜セントフィールドカントリー倶楽部 岐阜県関市神野宇宮後3496 TEL:0575−29−0888 http://www.st-field-cc.net/

(毎週木曜日の紙面に掲載。)

 

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