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【井上透の最先端メソッド】

最終回!100を切るアマの練習マネジメント

2020年3月26日 紙面から

 最終回は、100を切るための練習マネジメントについて説明します。上達するためには自分の長所や短所を把握し、時間を有効に活用して適切な練習をすることが重要です。トップアスリートになる人は、この点が非常に優れています。皆さんも、日々の生活の中に、どのようにゴルフを取り入れるのかを考えながら練習に取り組んでください。 (取材・構成 堤誠人)

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練習は管理できる

 ゴルフは自然を相手にするスポーツです。プレーする時間によって天気が変わることもあります。そのため、選手間で不公平なことが発生したり、自分より優れたプレーをする選手がいれば優勝できなかったりする場合もあります。

 自分自身で管理できるのは、練習内容や練習時間を決めることだけです。例えば、ドライバーに問題を抱えていながらラウンド前にアイアンばかり練習していては、うまくいくはずもありません。また、ほとんどラウンドしていないにもかかわらず、パッティングの練習をしないでスタートすれば、何度も3パットすることになるでしょう。

 では、100切りを目標にする方は、ラウンド前にどのような練習をすれば良いのでしょうか。

 まず、1打目となるドライバーは非常に重要です。100を切るためにはティーショットが150ヤード以上飛び、適切な場所で2打目が打てる範囲に置くことが必要です。体力に自信があるアマチュアの方でもOBばかりでは、100を切ることはかなり難しくなります。

 次は2打目ですが、練習量の少ないアマチュアの方には、クラブを絞って練習することをお勧めします。ルールでは14本までコースに持っていくことが可能です。しかし、かなりの練習をしないと、全てのクラブをある程度は打てるレベルにまで届きません。

飛距離に応じて…

 100を切ることが目標であれば5番ウッド、ユーティリティーの5番、8番アイアン、ピッチングウエッジ、56度の5本を打つことができれば十分です。特に、飛距離に自信がない方は5番ウッドとユーティリティーの5番の2本、飛距離が出る方は7番アイアンとウエッジを中心に練習することが大切です。

 もちろん、パッティングの練習は絶対に必要です。パッティングこそ、コースに行かなければ上達できない分野です。ただ、家でもできる練習はあります。例えばパターマットなどを使い、狙った場所に向けて真っすぐボールを転がすことなどです。

R前は必ずパット

 それでも実際のラウンドでは距離感が合わなかったり、曲がる方向が読めなかったりと苦労するでしょう。そのため、ラウンド前の練習では必ず多くの時間を使ってグリーンでボールを転がし、感覚をつかんでからスタートすることが大切です。

 100を切るためには、普段から自分の時間をどのように練習に使うか、コースでは自分がどう考えてコースを攻略するかを考えることが大切です。この辺ができないと、ゴルフは上手になりません。

 よく、練習せずにコースをラウンドするだけで上手になりたいと思う人がいます。しかし、全く練習せずにゴルフが上達することはありえません。運動を習得するためには、ある程度の時間が必要です。時間がないのであれば練習するクラブを限定し、それだけで回ろうという考えでいいと思います。

 皆さん、この半年間、お付き合いしていただいてありがとうございました。普段、私はプロやジュニアへの指導が多いので、皆さんにとって本当に分かりやすいレッスンだったかどうかは不安です。できるだけ分かりやすく説明したつもりですが、難しい部分があったかもしれません。しかし、これまでに私がお話ししたことを注意していただければ、必ずレベルアップにつながると思います。再び、このような機会があれば、ぜひご覧になってください。

【井上透のひとりごと】

スポーツを楽しむ日常取り戻すためにも…ツアー再開を

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でプロ野球はなかなか開幕日が決まらず、Jリーグは中断期間が延びています。ゴルフの日本女子ツアーも、まだ開幕できていません。

 このような時期だからこそ、あえて私は、ゴルフツアーは再開すべきだと考えています。それは、プロスポーツの中でもゴルフは屋外の競技で選手同士の接触もないため、感染リスクは少ないと考えられるからです。

 もちろん、リスクは「ゼロ」ではありません。そのため、トーナメント開催にはさまざまな準備や想定が必要です。特に、統括団体である日本ゴルフツアー機構(JGTO)や日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は、選手や関係者から新型コロナウイルスの感染者が出てしまった時の対応を考えておく必要があります。濃厚接触者の特定方法などについて、マニュアルを作成しておくことも必要です。

 本来であれば、ワクチンや薬が開発されてからの再開がベストであることは承知しています。それでも、トーナメントが最終日まで開催できるような取り決めがスポンサーや選手の安心を生み出せば、再開につながるでしょう。

 一日も早く、スポーツを楽しめる日常が取り戻せるようになることを期待しています。

 <井上透(いのうえ・とおる)> 1973(昭和48)年4月3日生まれ、横浜市出身の46歳。大学生の時に渡米し、ゴルフ理論を学ぶ。97年に日本初のプロコーチとなり、現在は成田美寿々や穴井詩らを指導。世界ジュニアゴルフ選手権の日本代表監督を務めるなど、ジュニア育成にも力を入れる。2016年から東大ゴルフ部監督。

 取材協力 横浜本牧インドアゴルフ練習場(横浜市中区本牧原15の6グロブナースクエアB1)(電)045(228)7739

 

来月から諸見里しのぶプロのレッスンがスタート

第1回は9日隔週掲載に変わります

諸見里しのぶプロ=2019年11月

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 井上透さんに代わり4月から本欄を担当するのは、国内女子ツアーでメジャー大会3勝を含めて通算9勝を挙げている諸見里しのぶプロ(33)=ダイキン工業=です。

 沖縄県名護市出身の諸見里プロは2005年にプロテスト合格。翌06年10月のSANKYOレディースでツアー初優勝を遂げると、09年には日本女子プロ選手権など年間6勝を挙げ賞金ランキング2位となりました。

 昨季限りでツアーの第一線から退く意向を表明。今年から「第二のプロゴルフ人生」を歩み始めています。

 4月から隔週での掲載となる本欄では、一年間のレッスンを担当する予定です。1回目は9日です。トッププロの初めての継続的なレッスンを、お楽しみに。

 

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