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【羽ばたけ中部勢】

K-1界の“中年の星”はパリ生まれの元ハンド日本代表「20年はベルトを」必殺技はスーパーマンパンチ

2020年1月14日 19時40分

「2020年はベルトを狙う」と意気込む加藤久輝

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 ハンドボール元日本代表がリングに。名古屋市東区の総合格闘技道場「ALIVE」に所属する加藤久輝(37)は、驚きの転身を果たして総合格闘家として戴冠を目指している。昨年12月に地元で開かれたK−1の名古屋大会で、2回1分17秒KO勝ち。ハンドボールで培ったジャンプ力を生かした決め技「スーパーマンパンチ」を引っ提げ、タイトル争いに名乗りを上げた。 

 丸太のような両腕と分厚い胸板に、スラリとしたハンドボール時代の面影はない。それでも185センチ、90キロの巨体から左ストレートを打ち下ろすためのジャンプは、シュートシーンそのものだ。加藤の十八番は、跳び上がってから放つスーパーマンパンチ。「ハンドボール経験が生きる自分だけの必殺技だと思います」とニヤリと笑った。

 日本人の父・久さんとフランス人の母・フランソワーズさんの間に生まれ、パリで育った。「知られてないけど、ハンドボールは競技人口2位。あとは柔道も人気がある。だから格闘技に興味を持ったのかな」。お国柄が、驚きの転向の原点だったのかもしれない。

 高校卒業後、ハンドボールで生計を立てるため2001年に日本へ。日本リーグのトヨタ車体に加わり、その後に長く続く愛知との縁ができた。左利きを生かし、右サイドを攻守両面で支えて日の丸を背負うまでになった。1歳年上のエース・宮崎大輔とは「ヒサキ」「ダイスケさん」と呼び合う仲だった。

 しかし、慢性的に痛みを抱えていた右足首が限界を迎え、04年に引退。フランスへ戻って大学に通い、体が万全になると格闘技への興味がどんどん大きくなっていった。「ハンドボールはボールを使った格闘技なんて言われる。だから不安はなかった」

 トヨタ車体時代のつてを頼り、09年に再来日。愛知県内に居を構え、13年にプロ格闘家としての第一歩を踏み出した。「GKの動きを見極めて、シュートを打つのに似た一瞬の判断が今に生きている」

 ハンドボールへの愛着と同じくらい、愛知への感謝の思いを抱いている。「チャンスをくれた場所」という第2の故郷で、昨年12月28日に行われたK−1名古屋大会(ドルフィンズアリーナ)では、2回に3度のダウンを奪ってKO勝ち。相手を最後に沈めたのは自慢の左ストレートだった。「2020年はベルトを狙います」と宣言したスーパーマンが、リングで躍動する。

ハンドボール・トヨタ車体時代の加藤(本人提供)

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 ▼加藤久輝(かとう・ひさき) 1982(昭和57)年9月17日生まれ、パリ出身、愛知県岡崎市在住の37歳。高校卒業後に来日し、ハンドボール日本リーグのトヨタ車体で2001〜04年にプレー。03年には日本代表に選出され6試合で2得点。格闘家として13年プロデビュー。K-1戦績は6戦5勝(4KO)1敗。185センチ、90キロ。左パワーファイター。

 

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