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【格闘技】

長男へ涙の白星…井岡を苦しめた海外、欧米での“知名度”の低さ 激戦制し大きなアピールに成功

2019年12月31日 20時22分

初防衛を果たし、長男の磨永翔ちゃんにキスする井岡一翔

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◇WBOスーパーフライ級タイトルマッチ12回戦

井岡一翔 判定3-0 シントロン

 ボクシングの世界タイトルマッチが31日、東京・大田区総合体育館で行われ、WBOスーパーフライ級王者の井岡一翔(30)=Reason大貴=は4階級制覇後の初の防衛戦で同級1位のジェイビエール・シントロン(24)=プエルトリコ=を3―0の判定で下した。自身の日本選手世界戦最多勝利数は16まで伸ばした。通算戦績は25勝(14KO)2敗。

 リング上の勝利者インタビュー中に、井岡がこらえきれず顔をゆがめた。2019年8月に長男、磨永翔(まなと)くんが生まれて初の試合。「正直プレッシャーはありました」と心中を明かした。

 五輪に2度出場した無敗の指名挑戦者が相手で、しかも6年7カ月ぶりのサウスポーとの対戦。高いハードルだった。

 序盤はその通り難しい展開。リーチの長い挑戦者のジャブとストレートにペースを握られた。だが、3回からガードを固め距離を詰めてボディを狙う泥くさい戦術に切り替えて主導権を奪う。足を使う挑戦者をとらえることは最後までできなかったが、最後まで手数と攻勢で上回り、終盤の9〜11回はジャッジ3者全員が井岡につける好ペースで文句なしの判定勝ちをものにした。

 現役復帰会見を行ったのは2018年7月。拠点を米国に移し、海外を舞台に新たな挑戦をしたいというのが復帰の理由だった。

 復帰戦こそ米国カリフォルニア州だったが、その後は思い描いた通りにはいかなかった。WBO同級王座決定戦に挑んで判定で惜敗した復帰第2戦、マカオ開催だったが、実質的な主催者は日本側だった。世界4階級制覇を果たした19年の復帰第3戦と今回は日本開催だ。軽量級は海外、特に欧米での注目度が低く、4階級制覇の金看板があってもチャンスに恵まれなかった。

 葛藤はある。今回の世界戦前も「アピールできる内容で評価を高めたい」と繰り返した。ランク1位、五輪2大会出場の強い挑戦者を迎えていてなお、勝つだけでなく、その先へ届くための試合を自らに科した。

 倒すことはできなかった。だが、判定完勝は次へと続くステップにできるもの。井岡は、定位置の大みそかにまたひとつ大きくなった。

 

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