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特報とやま

高商狙う 甲子園V イメトレ 基礎徹底 全員一丸

(上)メンタルトレーニングで全国制覇の場面を演じる部員=1日、高岡商グラウンドで(下)石見智翠館との初戦に向け、打撃を練習する高岡商ナイン=4日、大阪府交野市内で(いずれも山本真士撮影)

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高い目標掲げ 選手鍛錬、支える控え

 六日に開幕する全国高校野球選手権。富山代表の高岡商は大会初日の一回戦第三試合で石見智翠館(いわみちすいかん)(島根)との初戦に臨む。ノーシードから県大会を勝ち上がり、三年連続でつかみ取った甲子園。集大成の夏に向けた成長の足跡や大舞台への準備を取材した。(山本真士、小寺香菜子)

 「北陸勢初の優勝。今、どんな気持ちですか」

 「サイコーです!」

 県大会決勝以降、ほとんど休むことなく校内で練習してきた高岡商ナイン。締めくくりには必ず、甲子園決勝のラストプレーからインタビューまでの流れを全員で演じた。「勝つ練習」と呼ぶメンタルトレーニングで、「夏の全国制覇」のイメージ強化が狙いだ。

 昨夏の甲子園は三回戦で優勝校の大阪桐蔭に1−3で惜敗。悔しさを味わった当時の二年生レギュラーを中心に、新チーム発足時から日本一を目指してきた。森田朝陽主将(三年)は「甲子園で負けた日から『チームを日本一にする』という思いがずっとあって(主将に)立候補した」と語る。県内でこれほど高い目標を掲げるチームは他になかった。

 だが結果は思うようについてこない。秋の県大会は準優勝。続く北信越は一回戦で敗れた。打撃力向上を目指し、選手は冬場、「七万本スイング」を自ら課した。一年前より一万本、二年前より二万本も多かったが、全員が達成。三番を打つ石黒優希選手(三年)は「冬に振り込んだことが自信につながっている」と話す。

 夏を控えた校内合宿では、伝統のバント練習を行った。全員が一球で決めるまで終わらないルール。今年は三十三人が臨み、二日目、計三時間で成功した。

 吉田真監督(36)は「例年より人数が多く難しかったのに成功した。すごい集中力だった」と目を細め、県大会4割5分5厘の井林泰雅選手(三年)は「全員でつなぐ意識ができた」と語る。チームは大事な決勝でも犠打を確実に決め、勝利をたぐり寄せた。

 ノーシードから勝ち上がる体力は日々の練習で鍛えた。その代表例が「百六十二本ダッシュ」。島尾海岸(氷見市)で六月、30メートル走を繰り返した。本数は「6×27」の計算で決めた。「一回戦から決勝の六試合で27のアウトを取りきる」という意味だ。吉田監督は「脚がつったり熱中症になったりしない基礎体力がついた。(二回戦以降の)一週間で五試合という日程を勝ち抜けたのは、あの練習があったから」と手応えを語る。

 試合に出ない部員の役割も大きい。メンバー外の三年生十人は、情報を収集、分析する「データ班」を結成。県大会では相手エースの投球傾向や相手打線の弱点などをまとめ、勝利に貢献した。リーダー役で副務の山下幸輝さんは「甲子園でも選手を後押しできたら」と意気込む。

 森田主将は「七十三人全員で」が口癖だ。一〜三年の全部員を指す。「(試合に出ない部員は)悔しい思いや、グラウンドに立ちたい思いもあると思うけど、必死に応援してくれる。『ベンチに入っていない三年生のために』という思いは、とても強い」

 

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