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「女性活躍」遠い県内議会 議員比率 魚津除き全国平均下回る

男性議員の姿が目立つ富山県議会=26日、富山市で(酒井翔平撮影)

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根強い男社会/育児両立 環境整わず

 米国の中間選挙では下院の女性議員が最多を更新し、女性の政治進出を印象づけた。一方、日本は国際的に見ても女性議員の割合は少なく、富山県内では魚津市を除く15議会で全国平均を下回っている。女性議員を増やすには、どうすればよいのか。(酒井翔平)

 総務省によると、女性議員の割合は二〇一七年末で都道府県10・1%、市14・4%、町村9・9%。これに対し、県内十六議会の定数計三百六人に占める女性の割合(二十六日現在)は、8・5%(二十六人)にとどまっている。魚津市(17・6%)以外は全国平均を下回り、入善町、朝日町、舟橋村は女性議員がいない。

 「全く悲しい実態で、これでは政治は良くならない。女性の地位が日本全体、特に富山で低いことの反映だと思う」。女性県議で初めて四選を果たし、十五年表彰を受けた火爪弘子議員(63)=共産=は現状をそう受け止める。

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 地域に根強く残る男社会の意識が理由と分析。県議会最大会派自民党の元ベテラン県議に女性の候補者を増やすべきだと訴えたこともあったが、「『県議会レベルで女は無理だよ。支援団体がいい顔をしないから』とはっきりと言われた」という。「女性は頼りない、酒席の付き合いができない、という意識が一定の年齢以上の人に残っていると感じる」と話す。

 もうひとつの理由は、子育てと議員生活を両立するハードルの高さ。自身も二児を育てながら立候補し、当選後も子育てと議員活動を両立してきた。学童保育所に子どもを預けたり、親類や友人に世話をしてもらったり。夫も夜は早めに帰宅して夕食を作るなど協力してくれた。

 「女性が出産、子育てをしながら議員ができる環境を整えなければ。議会や県庁にも保育所があっていい」と施設の充実も訴える。

 五月には国政選挙や地方議会選挙で候補者数を男女均等にするよう政党などに促す「政治分野の男女共同参画推進法」が成立したが、努力義務にとどまっている。「強制力はないが、女性議員が望ましいと公式な法律にした。女性議員を増やす必要性に正面切って逆らえなくなった」と評価。「県内の政党の認識や子育ては母親という考えも変えていかないといけない」と力を込めた。

制度を変えることも

 富山大経済学部の青木一益教授(政治学)の話 議員がどのような仕事をし、地域に貢献しているか見えにくくなっていて、女性が『私でもできる』というイメージを持ちにくい。女性が議員になる意義も伝わりづらく、周囲の理解を得るハードルが高くなっているのではないか。女性を含めた多様な人材が立候補できるように、立候補要件の緩和や議会の日程を柔軟にするなど制度を変えていくことも求められる。

首長、国会議員ゼロ

 富山県議会で初めて女性県議が誕生したのは一九四七年。氷見郡から立候補した池淵正(まさ)氏が県内最高得票で当選した。同年の選挙では、初の女性町村議員として六人が当選した。

 池淵氏は次の県議選で落選。五五年には上滝タミ氏(富山市)が当選し、三期務めた。その後は長い空白期間があり、九九年に谷内清子氏(高岡市)が当選して三十二年ぶりに女性県議が誕生した。これまでに三人の現職を含む七人の女性が県議を務めた。一方、女性の首長、国会議員は一人も出ていない。

 

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