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とやま遺産

本宮砂防堰堤 世界に誇る治水の礎

日本最大級の貯砂量を誇る本宮砂防堰堤=富山市小見で

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 雪化粧する立山を背に、滝のような堰堤(えんてい)が真っ白な瀑布(ばくふ)をあげる。富山市と立山町の境目にある本宮砂防堰堤は、戦前に建設された当時の姿を今も残す。

 立山連峰から富山湾に注ぐ常願寺川水系。上流にある白岩砂防堰堤、泥谷砂防堰堤群と合わせ、治水対策の礎となった立山砂防を構成する砂防施設だ。

 一八五八年、常願寺川の氾濫による土砂災害などで甚大な被害が出た飛越地震が発生。これ以降も土砂災害が後を絶たず治水対策が急務となっていた。

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 県は土砂をせき止める砂防堰堤の建設を国に求め続けた。着工を待ちきれず、一九三五(昭和十)年に県営事業として予算を計上。施工は国が行うことになり二年後に完成した。高さ二十二メートル、長さ一〇七・四メートル。貯砂量は約五百万立方メートルと現在でも日本最大級だ。二〇一七年には二つの砂防堰堤とともに国の重要文化財に指定された。県は立山砂防の世界文化遺産登録を目指し、PRを続けている。

 立山砂防の歴史を語り継ぐ団体「立山砂防女性サロンの会」の設立者、吉友嘉久子さんは「長きにわたり県民の命を守り続けてきた。技術を結集して造られた“世界の宝”をこれからも守っていきたい」と語った。 (酒井翔平)

 

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