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とやま遺産

魚津埋没林 2000年前の名残 幻想

地下水のプールで保存されている約2000年前の埋没林。水面に映る像と相まって幻想的な光景をつくっている=魚津市の魚津埋没林博物館で

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 魚津市の魚津埋没林博物館の水中展示館。縦八メートル、横十六メートル、深さ二・五メートルの地下水(片貝川の伏流水)をたたえたプール内で保存されているスギの樹根が三株ある。一九五五(昭和三十)年に特別天然記念物に指定された魚津埋没林だ。

 「約二千年前に片貝川の氾濫で流れ出た土砂がスギの原生林を埋め、その後、海面が上昇し、現在の海面より下になった」と同館学芸員の石須秀知さん(51)は説明する。最大の株は幹の直径が約二メートル。樹齢五百年と考えられている。

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 魚津埋没林は五二、五三年に発掘調査がなされ、保存方法として、発掘現場の周囲にプールを造り、地下百二十メートルからくみ上げられる地下水で満たすことになった。「埋没林が雑菌がいない地下水に浸され、空気と触れなかったことが保存された理由です」。自然の英知に倣った形だが、他に埋没林を同様の方法で保存している所はない。

 二千年というと日本史全てとほぼ同じ。日本史が始まるころの風景の名残を見ていると思うと不思議だ。展示室地下から埋没林をのぞくと、水面に天地が逆の鏡像が映るSFチックな光景。不思議感がさらに増した。 (松本芳孝)

 

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