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とやま遺産

朝日町の「バタバタ茶」 人つなぐ 健康の一服

バタバタ茶を泡立てる米岡郁美さん=朝日町蛭谷のバタバタ茶伝承館で

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 バタバタバタバタ。二本の茶せんがくっついた独特の「夫婦(めおと)茶せん」がせわしなく動き、五郎八茶碗(ごろはちぢゃわん)に少なめに入れた黒茶を泡立てる。朝日町蛭谷(びるだん)地区で平安時代ともされる昔から伝わる「バタバタ茶」だ。

 「煮出した茶を泡立てることで味が軽く、まろやかになる」。地区の女性がたてた茶は白い泡がこんもりしている。脱力して手首だけで茶せんを左右に動かすのがこつだとか。

 黒茶は緑茶の状態から再度、木製容器「室」に入れ、約一カ月間、発酵させる。プーアル茶に似ている。昔から健康に良いとされ、近年は加齢防止成分や発がん抑制成分などが豊富に含まれていることが富山大の研究で分かってきた。

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 月命日、結婚、出産などの際、近所を招いて茶会を開き、親睦を深める風習は今も残る。冬季を除いた週四日、風習を無料で体験できるのが、バタバタ茶伝承館。地区の女性五人が当番を回し、煮物、漬物などお茶うけを用意して訪れた人に振る舞う。

 当番の一人、米岡郁美さん(77)は「毎日、家で四、五杯は飲む。伝承館だと十杯はいく」と語る。人をつなげる茶、生活に欠かせない茶だ。 (松本芳孝)

 

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