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深掘りTOYAMA(BBT連動企画)

受験生勧誘 石川攻勢 進学先 県内大学上回る

通学、食住補助の私学も

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 富山県の高校生が今春、進学先に選んだのは県内よりも隣の石川県にある大学の方が多かったことが文部科学省の学校基本調査で明らかになった。石川は大学数が多く、以前からその傾向は見られたが今春は特にそれが強まった可能性があるという。これを見越したかのように、石川の大学では富山からの入学者増を狙った大胆な策も登場。大学入試改革も視野に入れた動きは受験生の注目必至だ。

 「えっ? そんなことしてくれるなら絶対ここ選びますよ。私が受験生だったら−」。金沢市御所町にある金沢星稜大。昼休みの学生食堂で富山県出身の学生に、大学が来年度から導入する入学者支援制度を伝えると驚きの声を上げた。

 その制度とは石川県外から一般入試(A日程)で合格した入学者が対象。毎月二万円を上限に、県外から通う場合は自家用車通学を除き通学費全額、アパートなどに居住するなら住居費をそれぞれ通年補助する。それだけではない。学生食堂で毎月一万円を十二カ月間使える「パスポート」も発行。学生生活の食住を徹底的にサポートする策だ。

 同大学は入学者のうち七割が石川県、二割が富山県の高校から。県外はほぼ富山出身者となることから、新制度は事実上、富山がターゲット。これまでも広告などのPRを富山県内で展開しているほか、富山からの受験生向けの冊子まで作るほどの力の入れようだ。

 背景にあるのが富山県内の高校出身者が選択する受験先。二〇一八年度学校基本調査の出身高校所在地県別大学入学者数では、同県内の高校生で地元の大学に入学したのは八百二十人。これに対し石川県内は九百八十八人だった。もともと石川には富山の二倍以上の大学があり、特に私大が多いことから石川を受験先に選ぶケースが多く、富山県内と拮抗(きっこう)する傾向にある。だが一八年度は特に石川の増え方が目立ったという。

 「昨年から私大の定員が厳格化された影響で関東や関西の私大の門が狭まり、その分が石川に流れた可能性がある」とは、富山育英センター教育本部高校部の須原良部長代理。しかも富山大の倍率が最近高く「受け皿の私大が多い石川に向かう」とも分析する。

 このため石川の私大が今後も富山への注目度を高めるのは必至。既に同センターには学生への支援策をアピールする私大が増えているそうで、須原氏は「特徴的な武器がないと戦えなくなっている」と見通す。北陸の受験動向からは当面目が離せなくなりそうだ。

   ◇

 富山テレビ放送「プライムニュース BBTチャンネル8」(平日午後四時半から)の十九日午後六時台「中島流!深掘りTOYAMA」は、いまどきの受験事情を取り上げ、中日新聞北陸本社の中島健二編集委員が解説します。

 

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