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ペンライト、一斉遠隔操作 浜北の企業が開発

曲の雰囲気に応じ、観客のペンライトも色が変わって盛り上がるJam9の公演=静岡市民文化会館で

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 コンサートホールなどで観客が手にするペンライト。いまやスマートフォンで遠隔操作し、多数のペンライトの色を同時に変えられる優れものも登場している。開発したのは、県内で唯一のペンライト製造会社「やまと興業」(浜松市浜北区)。開発担当者は「プロ、アマチュア問わずライブでの普及を」と販売の底上げを狙っている。

 今月五日、静岡市民文化会館(同市葵区)の中ホール。メンバー三人がいずれも県内在住のポップスバンド「Jam9(ジャムナイン)」のコンサートで、やまと興業は二百本を客席に配り、パフォーマンスの盛り上げに一役買った。

 同社は自動車部品を主に製造しているが、一九九五年にペンライトを開発、生産を始めた。当初、アイドルユニットのライブやテーマパークのイベント需要などから年間累計三百万本を販売。ペンライト市場を開拓したものの、近年は他社の参入などで販売は低迷している。

 ペンライト部門での生き残りを懸け、同社は二〇一六年に「チアライトAir(エアー)」とiPhone(アイフォーン)の専用アプリを開発した。無線(ブルートゥース)により、スマホ一つで数千人規模のホールでも観客全体の制御が可能だ。

 五日のコンサートには、商品開発課の内山博詞さん(39)が会場に赴き、ペンライトの制御を担当した。曲の間、Jam9メンバーの合図で観客が手にするペンライトは一斉にブルーからオレンジ色へ。左右に打ち振られ、パフォーマンスも最高潮に達した。

一斉に多彩な変色が可能なチアライトAirを手にする観客=静岡市民文化会館で

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 「観客、主催者側ともに好評をいただきました」と内山さん。ただ、この日はレンタルでの使用だった。チアライトAir一本の価格は四千三百円(税別)。チケット代と比較し、割高感は否めない。社としては三千円(同)での販売を目指し、製造コストを下げる努力を続けている。

 内山さんによると、近年、遠隔制御による観客用のライトは、aikoさんや福山雅治さんらのライブでも活用され、変色自在な光の群舞にアーティストたちがステージ上で驚きの声を上げたという。内山さんは「ペンライトの群舞は、文字や絵柄の表現も可能。こうしたパフォーマンスが観客側の文化として根付いていけば」と期待する。

 同社は、チアライトAirの性能を知ってもらうため、観客が十人規模のライブにも担当者が足を運び、まずはレンタルでの活用を求めている。レンタル料金は一本当たり千円未満に抑えている。

 内山さんは「AKB48など若い女性アイドルグループのファンによるエールは特色があり、ペンライトの需要も高い。まずは、県内外で活動する『地下アイドル』の方々にライブでの使用を呼び掛けていきたい」と意気込む。問い合わせは、同社商品開発課=電053(586)3370=へ。

(成田雅志)

 

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