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リニア 新設案巡り県が流域市町に案提示へ

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、大井川への影響を科学的に検証する有識者会議を新設するとした国土交通省の提案に対し、静岡県は回答案のたたき台を、週明けから流域十市町に示す。県側の考えを集約して国交省に返答する。一定の条件付きで、提案を受け入れる構え。

 川勝平太知事は本紙の取材に「これしかないのではないか」と述べ、新たな有識者会議の設置に前向きな姿勢を示している。

 国交省の提案は、県とJR東海のこれまでの協議を踏まえ、「トンネル湧水の全量回復の方法」と「大井川中下流域の地下水への影響」の二点を主要課題と総括。トンネル工学や水文学などの専門家による第三者会議で議論してもらう。

 関係者によると、県の回答案のたたき台は、この二点だけでなく、工事で発生する残土や生物多様性への影響など、多角的な課題を含めることなどを受け入れの条件にする方針。

(広田和也)

◆JR東海、県の「確認書」に再回答案を提出

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡り、JR東海は二十四日、大井川の流量減少問題など、県が引き続き協議すべきとした課題をまとめた「確認書」に対する再回答案を、県に提出した。昨年末までに回答案を提出したが、県から内容に疑義や不満があるとして修正や再回答を求められていた。

 JRによると、県がまとめた四十七項目のうち三十七項目に、再回答案を示した。県や流域市町が懸念する「中下流域での地下水の減少」に関し、JRが「影響はない」と断定した根拠を図解して「中下流域にまで直接、地下水として連続して流れているとは考えにくい」と自説を重ねて展開した。

 これまで、流量が減少するか否かを巡っては、地下や地表の水の動きを科学的にシミュレーションする「水収支解析」を根拠としていた。今後、大井川全域の地下水を実際に「成分分析」して、水がどの場所から、どれほど時間をかけて流れてきているのかを推定する。酸素量やイオン濃度などの成分が、上流域と中下流域で異なれば、地下水の流れは連続していないことが証明できるという。

 JRは再回答案に対し「不明な点があれば県と引き続き意見交換したい」と強調。残る十項目も後日、再回答案を提出する。県側は再回答案をこれから検討する。

(岸友里)

 

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