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宍戸錠さん死去 86歳

 「エースのジョー」の愛称で親しまれ、日活アクション映画などで活躍した俳優の宍戸錠(ししど・じょう)さんが東京都内の自宅で死去したことが二十一日、警視庁などへの取材で分かった。八十六歳。大阪市出身。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。

◆映画「天まであがれ!!」で浜松ロケ

宍戸さん(左)が凧作り名人を演じた映画「天まであがれ!!」の一場面=「天まであがれ!!」上映実行委員会提供

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 宍戸錠さんは、浜松の凧(たこ)揚げを題材にした二〇〇六年公開の映画「天まであがれ!!」で、メインキャストの一人として出演し、凧作り名人を演じた。映画に携わった関係者は「こわもてのイメージと違って物腰柔らか。ざっくばらんで温厚な人だった」などと惜しんだ。

 「周りを和ませようと、気さくに振る舞っていた」。映画製作の中心を担った団体の一つで、舘山寺周辺の若手有志でつくる「浜名湖えんため」の代表を務め、現在は浜松市議の稲葉大輔さん(45)が振り返った。

 この映画は全て浜松市内で撮影された。父親と死別した少年が父の故郷の浜松に移り住み、浜松まつりの凧作りを通じて成長する物語。宍戸さんは、少年と交流を深めていく凧作り名人の男性を演じた。

 ロケは〇六年一月から二週間。一番の大物だったが、周囲に気遣わせないよう明るく振る舞うムードメーカーだった。夜は酒を片手に、若手スタッフらと映画談議。「昔のスタッフの仕事ぶりや日活時代の話を直接聞け、制作陣は貴重な経験になった」と語る。

 プロとして格の違いを感じたのは集中力。「いざ本番となれば、急にスイッチが入った。その演技に引き込まれた」と語った。

 映画で凧揚げの技術指導に携わった「浜松凧の会」会長の内山富司さん(76)は「あの映画は本当に良い思い出。懐かしく、とてもさみしい」と悼んだ。

 内山さんによると、宍戸さんは、同会メンバーらとともに天竜川の河川敷で凧揚げの練習をした。宍戸さんは子ども用の凧を器用に操ったといい、内山さんは「助言を素直に受け取ってくれて、ちゃんと理解した上で自分のものにしていた」と懐かしんだ。撮影後の打ち上げの際には、宍戸さんの写真入りラベルのワインをプレゼントしてくれた。

(角野峻也、酒井大二郎)

 

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