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女子制服、多様性に配慮 浜松市教委

◆「スカート以外も対応必要」

 浜松市の花井和徳教育長は十日の市議会本会議で、市立中学校に通う女子生徒のスカート着用について、性的少数者らを念頭に「相談があれば生徒の願いや家族の気持ち、周囲の理解に十分配慮した形でスカート以外も認める対応が必要」と述べ、個別事情に応じて柔軟に対応していく方針を明らかにした。鈴木恵議員(浜松市政向上委員会)の質問に答えた。

 市教委によると、全市立中学校四十八校のうち、女子生徒の制服でスラックスを選択できるのは現在、東部中の一校のみ。大半がスカート着用を求めている。

 花井教育長は、校則について「多様な価値観を尊重する社会の変化に対応し、常に見直されていくべきだ。多様性にも配慮した視点が必要」と各校長に見直しを促す考えを示した。「制服は学校の秩序や生活指導の観点から必要」と廃止は否定した。

 性的少数者への対応について、市教委の担当者は取材に「校長と当事者のコミュニケーションがうまくいかなかったケースがあった」と認めた上で「当事者の気持ちを尊重できるよう周知徹底を図っていく」とした。

(角野峻也)

◆一般質問傍聴 学ラン登校求めた生徒

 性的少数者の一つで、身体の性は女性で、性の自己認識は男性の中学二年生(13)=浜松市=は十日、浜松市議会の一般質問を傍聴した。花井和徳教育長の答弁に「あいまいな答弁。もう少し考えてもいいのではないかと感じた」と話した。

 生徒は二〇一八年に浜松市立中学校に入学直後から、男子の制服で通学したいと学校に申し入れたが、認められず、不登校や自傷行為を重ねた。本紙は十一月六日付の朝刊で、生徒の苦悩ぶりを報じた。

 この日の教育長の答弁に「校則で『女子生徒にスカートの強制をしてはいけない』とか『下着の色を指定してはいけない』とか、市教委として学校に方針を示してもいいのではないか。市教委の考えが分からなかった」と語った。

 本紙の報道後、学校側は学ランでの登校を認める方針を伝えてきたが、生徒は学校ではなく、フリースクールに通っているという。「先生にひどいことを言われたことなどへの謝罪もない中、『学校に戻っておいで』と言われても意味が分からない」と話した。

(高橋貴仁)

 

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