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反対派「民意応えて」 御前崎住民投票

◆業者事業継続の構え

住民投票の結果を報告する「住民投票で決める会」の阿形昭事務局長(右)ら=9日、県庁で

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 反対が九割を超える結果となった御前崎市の産業廃棄物処理施設「御前崎リサイクルエネルギープラザ」建設を巡る八日の住民投票。柳沢重夫市長が九日に計画白紙化に転じたが、施設を計画する大栄環境(神戸市)は本紙の取材に「賃貸借契約を解除できるとは思っていない」とし、引き続き計画を進める考えだ。

 「予想をはるかに超える反対票が集まった。『産廃はやめてくれ』という市民の叫びだ」。住民投票の条例制定を直接請求した「住民投票で決める会」が九日、県庁で会見し、阿形昭事務局長(60)が強調した。

 同会は投票率、反対の得票率ともに80%の目標を掲げていたといい、阿形事務局長は「有権者の54%が反対の意思を示した。御前崎市長と知事は共同歩調を取って、民意に応えてほしい」と求めた。

 反対した住民からは「ぜんそく持ちで大気汚染が心配」「原発もあるのに、さらに産廃施設?」といった声が目立った一方、賛成票を投じた住民からは「市の収入源になる」「原発以外に産業がない。活性化になる」などと歓迎する声が聞かれた。

 産廃施設の建設を巡る住民投票はこれまでに全国で七件あった。圧倒的に反対が多かった四件はいずれも建設が中止になっているが、計画を継続する考えの大栄環境は「投票結果を真摯(しんし)に受け止め、地域の皆さまのご理解を得る努力を続けていきたい」とする。

◆3者で話し合いを

 武田真一郎・成蹊大法科大学院教授(行政法)の話 財産区は特別地方公共団体で、地方自治法で「財産区がある自治体の一体性を損なわないように努めなければならない」と定められている。事業者は財産区のみでなく、市や住民の意向を踏まえて契約する必要があり、落ち度がなかったとは言えない。

 市長や財産区は、住民の意向をきちんと確認せずに事業者と土地の賃貸借契約を結んだ責任を追及され、今後、住民訴訟が提起されるかもしれない。契約解除は事業者から損害賠償を求められる可能性があるが、訴訟合戦を避けるためにも市長と財産区、事業者の三者で話し合う必要がある。

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