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掛川出身・伊藤さんの両親 中村医師殺害に悲しみ、怒り

 アフガニスタン東部ナンガルハル州の州都ジャララバードで福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん(73)が殺害された。

 中村哲さんが現地代表を務めていたペシャワール会の元農業支援スタッフで、二〇〇八年八月にアフガニスタンで拉致され、銃で撃たれて殺害された伊藤和也さん=当時(31)=の父正之さん(72)と母順子さん(67)が五日、掛川市の自宅で報道各社の取材に応じ「アフガンが大好きで、現地のために尽くしてきた人がこんな形で帰らなければならないなんて」と語り、中村さん殺害に悔しさをにじませた。

 伊藤さんは、アフガンで中村さんと水路の建設や農作物の栽培指導に取り組んだ。伊藤さんの死後、中村さんは法要で掛川市の正之さん夫婦を訪ねることもあった。

 正之さんは「悲しみや怒り、いろんなものが頭の中で混在し、昨夜はよく寝れなかった」と語った。「人が行かないところで、人がやらないことを強い意志で続けてきた」とたたえた。活動が無にならないよう「現地の方がしっかり引き継いでほしい」と願った。

 順子さんは「なぜ先生(中村)も和也もこんなことになるのか。こんな別れ方をしなければならないのか。怒りが収まっていない」と話した。今も二人が現地で活動を続けているような気がすると言い、中村さんの死を和也さんに報告できていないという。

 中村さんとは二年前に静岡市で食事をし、一緒に現地に行く約束をしたという。正之さんは「僕がいる間にお父さんとお母さんをアフガンにお連れしますと言ってくれた」と振り返り、順子さんも「家族みんなで行こうとしていたのに、思いが断たれた」と涙ながらに語った。

(赤野嘉春)

 

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