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県内ワクチン接種完了 養豚9万5000頭

豚にワクチンを打つ家畜防疫員=静岡県提供

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 静岡県は十八日、家畜伝染病「豚(とん)コレラ(CSF)」の感染確認を受け、三日から進めていた県内の養豚九万五千頭へのワクチン接種を終えた。ワクチンが効かない豚もいるほか、山梨県でも十六日に養豚場の豚で感染が確認されるなど、警戒は緩められない。

 豚へのワクチン接種は県内百三十四施設を対象に三日に始め、二週間ほどで予定通り終了した。十二月上旬から豚コレラウイルスの抗体ができたか、血液検査で確認する。年二十万頭のペースで生まれる子豚にも、乳離れした段階で順次、接種する。

 農林水産省などによると、ワクチンを接種しても体内に抗体ができない豚は全体の一割ほど存在する。このため、野生イノシシを介するなどして感染する恐れは排除できない。

 国の防疫指針によると、ワクチンを接種した養豚場でも、感染が確認された場合は、全頭を殺処分しなければならない。抗体ができない豚を識別できないからだ。

 中部九県と名古屋市はワクチン接種後は全頭殺処分を回避できるよう、指針の見直しを国に求めることを決めたが、農水省動物衛生課の担当者は「ワクチンは感染を完全に防げず、ウイルスが農場内に残る可能性もある。他の農場に豚を移せば、感染が広がる恐れがある」として、見直しには否定的だ。

 野生イノシシ対策として、県は今週中に藤枝、島田両市、川根本町で経口ワクチン入りの餌を散布し、感染したイノシシが見つかった藤枝市岡部町や静岡市葵区周辺でイノシシの捕獲を進める。山梨県境にも経口ワクチンを散布するよう検討を始めた。

 県の担当者は「百パーセント万全な対策は存在せず、二重、三重の対策をする。農家の防疫意識を高めていきたい」としている。

 藤枝市と静岡市葵区と駿河区では十月十七日以降、豚コレラに感染した野生イノシシが十一頭見つかっている。

(広田和也、三宅千智)

 

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