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鈴木式織機が製作 幻のハーモニカ発見

スズキの前身の鈴木式織機が終戦直後に製作したハーモニカ。ORION(織音)のブランド名が刻まれている=スズキ提供

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 スズキの前身の鈴木式織機が、太平洋戦争後の復興期に製作したハーモニカがグループ会社の工場で見つかり、浜松市南区のスズキ歴史館に展示されている。同社は「オートバイや自動車に参入する前に、試行錯誤していたことを示す貴重な資料」としている。

 ハーモニカは長さ一五・五センチ、幅三センチ、厚さ二・五センチ。本体の一部は木製で、金属のカバーに「ORION BRAND」の文字が刻まれている。

 スズキの「四十年史」によると、終戦直後は織機の市場が混乱しており、鎌などの農具や電気こんろなど売れる物を手当たり次第に作っていた。ハーモニカは四六年ごろ「織(おり)」と「音(おん)」を組み合わせた「ORION」のブランドで販売したとの記録があるが、これまで実物はもちろん、写真も確認されていなかった。

 二〇二〇年の設立百周年に向けて新しい社史の編さんを進めていた今年八月、「スズキ精密にハーモニカを寄贈した」との記述がある資料を発見。現在のスズキ部品製造スズキ精密工場(浜松市北区)に照会したところ、応接室の棚の中に保管されていた。

 スズキ広報部の担当者は「実際にハーモニカを作っていたことが証明された。スズキの歴史の意外な一面を地元の皆さんに知ってもらいたい」と話した。

 鈴木式織機は一九二〇年設立。五二年に二輪車に進出し、五四年に「鈴木自動車工業」に社名を変更。五五年に軽四輪車「スズライト」を発売し自動車に参入した。

(山田晃史)

 

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