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浜松の部品メーカーが日本語教育

◆「技術学ぶ速度上がる」

日本語を教わるインドネシア人技能実習生ら=浜松市西区の坂下製作所で

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 日本語を学ぶ外国人の支援体制を早くから整備してきた浜松市では、日本語教育に熱心な企業もある。同市西区の自動車・バイク部品メーカー「坂下製作所」では、インドネシア出身の技能実習生八人が毎週月曜の午後五時から二時間、注文書や受注書に出る単語を含んだ日本語の授業で学んでいる。

 国は技能実習生を受け入れる企業に日本語指導を義務付けていないが、同社は十五年ほど前から社費で独自に取り組む。坂下広幸社長(51)は「日本語が上達すると技術を学ぶ速度も上がり、双方にメリットがある。会社側も真剣に受け入れる姿勢を示せばそれが海外にも伝わり、選ばれる会社になる」と説明する。

 技能実習生のランガ・プラヨゴさん(29)は昨年、日常的な読み書きができる日本語能力試験N3(三級に相当)に合格。三年の滞在を終え、八月末に帰国する。「働きながら日本語をしっかり勉強できた。僕たちはすごくラッキー。帰国後もチャンスがあれば、日本語を使う仕事がしたい」と笑顔を見せた。

 日本語教育推進法は、企業にも日本語教育の後押しを求める。厚生労働省の省令では、技能実習生と企業をつなぐ監理団体は原則二カ月間、国内で日本語などを教えることが義務付けられているが、企業はその必要がないのが現状だ。

 監理団体の質や支援体制には差があり、講習が不十分なケースもある。受け入れ企業の多くは人手不足にあえぐ中小企業。日本語が不十分でも働かせ、トラブルに発展することもある。

 外国人の就労に詳しい一般社団法人グローバル人財サポート浜松の堀永乃(ひさの)代表理事は「日本語指導を監理団体に丸投げし、外国人は手と足があればいいと考える企業は多い」と指摘。新法成立を受け「外国人を低賃金で雇う時代は終わった。地域や企業間で格差を生まず、誰でも日本語を学べる仕組みづくりにつながってほしい」と期待する。

(篠塚辰徳)

 

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