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日本語教員目指し奮闘 文化芸大、独自の養成課程

韓国やインドネシアからの留学生に日本語を教える大石莉菜さん(手前右から2人目)=浜松市中区の静岡文化芸術大で

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 外国人労働者の受け入れを拡大する四月の新制度実施を受けて浜松市の動きが本格化する中、静岡文化芸術大(同市中区)の学生たちは、日本語の指導者を目指して大学独自の養成課程で学んでいる。

 「今日は注意する表現を勉強していきます」。国際文化学科三年の大石莉菜さん(21)が、韓国やインドネシアからの留学生八人を前に日本語教育実習の授業を始めた。同年代が多い留学生が親しみやすいように、高校時代にスカートの長さを先生に注意された自身の経験などを交え、日本語の「した方がいい」といった注意やクレームの表現について説明した。

 この日の授業のため、大石さんはビジネス用の日本語テキストを基に、十日ほどかけて自分で教えやすい教材をパワーポイントとプリントで作った。授業中は、市外国人学習支援センターなどで日本語教師を務める増田由美さん(53)もサポートする。同大によると、こうした実践的な手法を取り入れた養成課程は全国でも珍しいという。

 日本語学校の教員不足が指摘される中で、養成課程を修了した同大の卒業生は、中学校で外国人生徒に日本語を教えたり、タイやイタリアの日本語学校で教えたりして活躍している。大石さんも「国内の企業に勤め、同僚の外国人に日本語を教えたい。外国人の方たちが日本で住みやすい社会に貢献できれば」と将来を語る。

 授業を担当する広瀬英史教授(日本語学)は「学生自身が実際に生きた授業を行うことで、教える技術や力が身につく。内容も本格的なので留学生も語学力が向上する。学生の成長ぶりが毎回楽しみ」と話す。 

(篠塚辰徳)

 <日本語教員養成課程> 日本語を母語としない人に日本語を教える教員を養成する。課程を修了することで国家資格などは得られないが、国内外の日本語学校の多くが修了を採用条件としている。修了証を発行する大学もある。

 静岡文化芸術大は2009年度から、全学科の学生が履修できる課程を導入。ブラジル人をはじめ外国人住民が多い浜松市の特性を踏まえ、日本語の文法や現代表現の座学に加え、外国人を雇う企業に出向いて学生が日本語を教えるなど長期的な実践科目もそろえている。毎年、一定の単位を取り、1年間の実習を終えた成績上位の学生10人程度に修了証を出している。

 

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