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浜松一家殺傷 二審は減刑 東京高裁判決

◆心神耗弱認め懲役25年

 浜松市北区の自宅で二〇一六年、家族三人を殺害し、父親にも重傷を負わせたとして、殺人や殺人未遂の罪に問われた長男池谷佳峰(よしたか)被告(34)=同区=の控訴審判決で、東京高裁は二十日、無期懲役とした静岡地裁浜松支部の裁判員裁判判決を破棄し、懲役二十五年を言い渡した。朝山芳史裁判長は「犯行時に患っていた妄想性障害が大きく影響し、心神耗弱状態だった」と判断した。

 妄想性障害を患っていた池谷被告の刑事責任能力の有無が争点。朝山裁判長は、弁護側の請求に応じ実施した精神鑑定を基に、「いじめに遭っているという被害妄想から、逃れるための具体的な方法を冷静に考え、行動に移すことが困難な状態に陥っていた」と指摘し、完全責任能力を認めた一審判決を否定した。

 弁護側は心神喪失状態だったとして無罪を訴えていたが、自らの行為の違法性を認識し、犯行時に手が滑らないよう革手袋をはめていたことなどを踏まえ、朝山裁判長は「刑事責任能力が喪失していたとまではいえない」と結論づけた。

 一方で一審判決が妄想性障害の影響を否定し、「自尊心が強く、極端な行動に出やすい人格に基づく犯行」と認定したことについては、「犯行前に深刻な問題行動もなく、人格や性格からの説明は困難といわざるをえない」とした。

 閉廷後、池谷被告の弁護人は「上告をするかどうかは、被告人と協議し決める」とコメントした。

 二審判決などによると、池谷被告は一六年四月、職場でいじめられているとの被害妄想が膨らんで、家族にも迷惑を掛けていると思い込み、無理心中を決意。北区の自宅で祖母まりさん=当時(83)=と母美沙子さん=同(62)、姉絵吏(えり)さん=同(32)=をサバイバルナイフで刺して殺害し、父(63)にも重傷を負わせた。

 

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