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県内1団体と15人に栄誉 春の褒章

 春の褒章が発表された。県内からは十五人と、ボランティア活動で実績を上げた緑綬褒章の一団体が受章した。個人は業務に精励した「黄綬」に五人が、調停委員や保護司ら公共の仕事に尽力した「藍綬」に十人が選ばれた。このうち、三人と一団体の功績や喜びの声を紹介する。

◆緑綬褒章 

御前崎エコクラブ 環境美化奉仕団体 御前崎

◆黄綬褒章 

岩上  勝59 三創楽器製作所社長 浜松

芝田 義秋71  土地家屋調査士 静岡

新貝晃一郎54  新貝ふとん店主 静岡

中川 精二85  元中川商店社長 裾野

宮崎 久雄72 第一倉庫社長 静岡

◆藍綬褒章 

大多和 正76 保護司 静岡

勝見 泰枝69 調停委員 島田

杉山  勲76 保護司 沼津

寺田久美子66 家計調査員 静岡

中山 光代66 家計調査員 静岡

西原 茂子79  元民生・児童委員 富士

松永 弘子87 篤志面接委員 焼津

宮村 清子74 保護司 島田

美和 靖之75 保護司 三島

本橋 真也45  本橋テープ社長 吉田

◆緑綬 御前崎エコクラブ

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港の緑化 地道に21年

 御前崎港を良くしたいとの思いで一九九八(平成十)年、環境問題に取り組む市内外の四十人が集まった。以来、港の一画にある県の緑地「エコパーク」を整備してきた。

 二ヘクタール余の緑地は、背丈を超える雑草に覆われていた。「四、五年はひたすら根っこを掘っていた」と山本貴美枝会長(74)。草木の手入れから遊歩道整備まで、県と地元企業の協力を得て、会員が手弁当で作業した。

 こつこつ植えた草花は四百種類。折々に花を咲かせ、ビオトープの池でメダカが泳ぐ。子どもが生き物の観察をし、市民が散策や交流する場に再生した。山本さんは「張り合いになる。感謝の気持ちを現場に返したい」と喜ぶ。

(河野貴子)

◆黄綬 三創楽器製作所社長 岩上 勝さん

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最高チェンバロ 追求

 古典的な鍵盤楽器「チェンバロ」の職人で、最良の音を追求してきた。数千個の部品の加工から組み立てまで、すべて手作業。「とにかく精度にこだわる。〇・一ミリ単位で響きが変わる」と語る。

 十九歳で楽器製造会社のチェンバロ部門に配属されたが、当時、国産は手探り状態。「日本に合った楽器にしたい」と、気候や日本人の好みを考え、製図や木材選びを工夫した。気付けば四十年。「完成度は高まったが、まだまだ」と笑う。

 その後、同部門が独立してできた弦楽器の「三創楽器製作所」(浜松市東区北島町)の工房長を経て、二〇一六(平成二十八)年から社長に。今も変わらず道具を握る。「積み重ねてきた技術を若手に伝えなくては」。浜松市中区名塚町。

(大城愛)

◆黄綬 新貝ふとん店主 新貝 晃一郎さん

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美しさと寝心地 両立

 一九三二(昭和七)年創業の新貝ふとん店の三代目店主。製綿から綿入れ、生地の縫製に至るまで一貫して手作業でこなし、一人一人に合った寝具製作に取り組んできた。

 清水商高(現清水桜が丘高)卒業後、都内の専門学校に進学し、布団作りの道へ。布団の角の部分まで綿を満遍なく詰め、かつ中央部分を厚くする独自の技術を磨き、見た目の美しさと寝心地の良さを両立させた。丁寧な仕事ぶりが認められ、現代の名工など数々の称号を獲得。職業訓練指導員として後進の教育にも力を入れる。

 持論は「人の数だけ快適な布団がある」。「一品に魂を込めるのが職人。その人の特性を見極める目をさらに養いたい」。静岡市清水区興津清見寺町。

(西田直晃)

◆藍綬 本橋テープ社長 本橋 真也さん

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細幅織物 価値高める

 細幅織物メーカー「本橋テープ」(吉田町)の二代目社長。織物を問屋に卸すだけでなく、バッグなど自社商品の開発にも力を入れる経営革新が評価された。「会社のみんなでいただいた章だと思っている」と喜ぶ。

 細幅織物は吉田町の地場産業で、シートベルトなどに使われる。バブル崩壊で業績が悪化し、二〇〇〇(平成十二)年ごろから開発に乗り出した。販路開拓に苦心し、軌道に乗るまでに十年かかった。自社商品は三千種に上り、カラフルな色彩で人気を集める。

 商品を通じて会社の知名度が上がり、相乗効果で織物の注文も伸びた。「商品の幅を広げ、細幅織物の価値をもっと高めたい」と語る。吉田町住吉。

(佐野周平)

 

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