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新東名120キロ試行 10連休前に記者が体験

◆県警、状況に応じた走行を

今春から120キロ試行が始まった新東名高速道路。ドライバーの安全意識が求められる=島田市で

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 新東名高速道路の静岡市から森町にかけての上下線五十キロで、県警などは今春から最高速度を百二十キロに引き上げ、安全性などを検証している。利用者が大幅に増えると見込まれる二十七日からの十連休を前に、記者は愛車の日産マーチを走らせた。

 記者は運転歴二年弱。取材で毎日、ハンドルを握り、高速道路も多用する。割とスピードを出してしまうタイプだ。何度か、物損事故を起こしそうになったことはある。

 四月中旬の夕方、新静岡インターチェンジから新東名の下り線に入った。アクセルを強く踏み込み、速度メーターが「120」に達すると、手に自然と力が入った。しばし三車線、ほぼ直線が続く。追い越し車線の通行量は少なく、速度は出しやすい。

 「危ない!」。三車線が二車線に減って数分後、ブレーキを踏まざるを得ない場面に遭遇した。大型トラックが追い越し車線に車線変更してきたのだ。

 大型トラックの最高時速は八十キロに据え置かれている。トラックが追い越しをかける際、二車線の区間では、追い越し車線に入るしかない。乗用車との最高速度の差は四十キロもある。

 NEXCO(ネクスコ)中日本によると、試行区間の五割近くは二車線。「乗用車が気を付けないと事故になる」と話すのは、サービスエリアで休憩していた山梨県韮崎市の会社員石井規友さん(65)。「トラックが前にいると走りづらい」と不満げだ。

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 福岡県筑後市のトラック運転手、成清一彦さん(48)はパッシングや「あおり」も受けるという。「ミラーを見ていると、乗用車とすぐ距離が詰まる。危ないと思ったら、追い越し車線には入らない」と語る。

 新東名を利用する機会もある地元の「エテルナ運送」(浜松市東区)は原則、追い越し車線は使わないよう指導している。

 記者も、帰りは時速八十キロで走ってみた。左車線の景色はゆったり流れるが、右側を走る乗用車の速さにひやっとする。追い越し車線に変更を試みようとしたが、ミラー越しに猛スピードで近づいてくる乗用車が怖い。なんとか追い越し車線に入ったが、すぐ後方に迫られ、あおられている感覚になった。

 「もし前方不注意の車だったら」と考えると恐ろしかった。県警の担当者は「必ず百二十キロで走らないといけないわけではない。天候や交通状況に応じた走行をして」と呼び掛ける。

(福島未来)

 <新東名120キロ試行> 新静岡IC−森掛川IC間で3月1日から実施。17年11月に100キロから110キロに引き上げ、人身事故が減るなど安全性に問題はないと判断した。120キロに試行後の1カ月で事故は前年同期比10件減の12件発生。速度超過が原因の事故はなく、いずれも前方不注意と安全確認を怠ったことが原因。人身事故は乗用車同士の衝突による軽傷のみで同4件減の1件だった。

 

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