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離職防止へルール付き飲み会 エネジン

ワインを飲みながら談笑する(左から)匂坂幸治さん、織田真実さん、北井佑佳さん=浜松市中区で

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 LPガスや電力販売のエネジン(浜松市中区)が、上司と部下が仕事を離れて一対一で会食する「サシ呑(の)み」を奨励する補助制度を導入した。社内の飲み会を敬遠する若者が増える中、上司に細かいルールを課した現代版の「飲みニケーション」で職場の風通しを良くし、離職を防ぐのが狙いだ。

 四月上旬、浜松市中区のイタリア料理店。営業企画部の匂坂幸治課長(44)は、部下の織田真実さん(27)、北井佑佳さん(25)とワインで乾杯した後、早速「最近どう?」と切り出した。

 織田さんらは、ランニングを中断してダイエットに失敗したことや、参加した合コンの話題などを展開。匂坂さんは「うん、うん」「本当に?」と相づちを打ちながら聞き入った。終了後、織田さんは「しっかりと話を聞いてくれた。信頼関係をつくるいい機会になる」と語った。

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 エネジンはこれまで、藤田源右衛門社長が採用内定者の自宅を訪問し、家族にも会社や業務への理解を深めてもらうなどして、就職後のミスマッチを防ぐ取り組みを続けてきた。若手だけでなく、従業員全体の離職防止対策として、昨年十月から「サシ呑み」への補助を始めた。

 夜の飲み会には一人五千円、ランチには同二千円を補助する。上司と部下の一対一が原則だが、異性の場合は三人以上で実施しなければならない。最大二時間(ランチは一時間)で午後九時までに終了し、二次会は禁止。補助額を超えた場合は上司が負担する。

 「実施細則」としたルールがユニークだ。飲み会にありがちな上司の自慢や説教を禁止し、若手の抵抗感をなくすように工夫。業務などを教えることも「うなずいて『勉強になります』といった感じで聞いていても、本当はつまらないと思っている」とくぎを刺し、やはり禁止している。

 会食にはガスの顧客の飲食店を利用し、取引先とのコミュニケーションの円滑化にも役立てている。

 エネジンは取り組みを通じて、二〇一八年度に6%だった離職率をゼロにすることを目指す。匂坂課長は「飲みニケーションは一見古いと思われるが、ルールは現代風になっている。効果が楽しみだ」と話した。

(山田晃史)

 

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