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浜松・中沢町の代紋 大正期「初代」に

中組の法被に新たにしるされる代紋。大正期に使用されていた「初代」と同じデザインだ=浜松市中区中沢町で

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 浜松まつり(五月三〜五日)の参加町の中でも古い歴史を持つ中沢町(中区)の「中組」は今年、凧(たこ)揚げや練りの際に身に着ける法被の代紋を、大正期に使用していたという「初代」のデザインに戻した。新たな時代の始まりとともに原点に立ち返り、伝統を引き継いでいく強い意志を示した。

 法被はまつり参加時に着用が義務付けられている正装で、背面には参加各町固有の代紋がしるされている。中組が新たに背負うのは、火消しの旗印である纒(まとい)のモチーフに「中連」の文字を組み合わせたデザイン。組のルーツが町の火消し衆にあることにちなんでおり、「連」は強い結束を持つグループを意味する。

 大正期から昭和中ごろまで使用されていたデザインで、記録に残る最も古いものであることから「初代の代紋」として語り継がれていた。変更の発案者の一人である柴崎泰之さん(43)は「ずっと昔から憧れていた伝統ある代紋。引き締まる思い」と力を込める。

中組がこれまで使用していた代紋

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 原点回帰への熱が高まりだしたのは、組の御殿屋台の使用開始六十周年を祝う記念事業の準備が始まった二〇一七年ごろ。記念誌製作のための資料や古い写真を収集する中で改めてその存在感が見直され、三十〜四十代の若手・中堅メンバーを中心に代紋変更の意見が多く集まった。

 時間をかけて自治会や町内への周知を進めると大きな反対意見は出ず、今年、まつり組織委からも公式に認められた。

 法被の代紋変更について、組織委に正確な記録は残っていないが、組織委企画統制監理部の幹部らによれば珍しく、「知っている限り最近では一、二件あったかどうか」と指摘する。

 中組では「初代」から数えて三度目だが、組の規約には代紋の変更に関する詳細な条項はなかった。凧揚げ会の会長を務める渥美朋彦さん(54)は「過去の変更理由も特に記録にない。これを機に、ずっとこの代紋を使っていくよう規約を変える手続きを進めている」と話した。

(酒井大二郎、写真も)

 

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